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鬼才スパイク・リー、ヒップホップ版『ロミオとジュリエット』映画化へ ─ DJ・MC・ブレイクダンス・日本刀で彩るシェイクスピアの世界

スパイク・リー
Photo by Georges Biard https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Spike_Lee_Cannes_2018.jpg Remixed by THE RIVER

『ブラック・クランズマン』(2018)でアカデミー賞脚色賞に輝いた鬼才スパイク・リー監督が、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』を翻案した同名コミックの映画版『プリンス・オブ・キャッツ(原題:Prince of Cats)』を手がけることがわかった。米The Hollywood Reporterによると、リー監督は米レジェンダリー・ピクチャーズとの契約を結んだという。

誰もが名前は聞いたことがあるであろう、モンタギュー家の息子ロミオとキャピュレット家の娘ジュリエットの悲恋を描いた『ロミオとジュリエット』にヒップホップの要素を交えて翻案した『プリンス・オブ・キャッツ』は、2012年にDCコミックス(Vertigo)から刊行された。ジュリエットの従兄ティボルトを主人公に物語を再解釈した本作では、1980年代を舞台に、ティボルトと兄弟たちが、ブルックリンの裏社会でモンタギュー家との剣闘に臨んでいく。DJ、MC、ブレイクダンス、グラフィティアートといったヒップホップの要素、さらには日本刀のアクションを取り入れたところが大きな特徴だ。

原作コミックの脚本・作画を担当したロン・ウィンバリーは映画版の脚本にも参加しており、現在は脚本家・プロデューサー・ジャーナリストのセルウィン・セイフ・ハインズが執筆した初稿をリー監督とともに改稿しているとのこと。プロデューサーは米Zucker Productionsのジャネット&ケイト・ザッカーが担当し、レジェンダリー社のジョン・シルク&アリ・メンデスが企画を統括している。

リー監督は『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』(1986)や『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989)をはじめ、自身が育ったブルックリンを舞台とする作品を継続的に発表しており、本作もそのうちの一本となる。なお、レジェンダリーはコミックの映像化権を2018年に取得しており、当時は『ゲット・アウト』(2017)や「アトランタ」(2016-)のキース・スタインフィールドが主演を務めると報じられていたが、すでにキースはプロジェクトを離れているという。

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Source: THR

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。