【インタビュー】『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は「独創的でシンプルなアイデア」─ キリアン・マーフィー&ジャイモン・フンスーがシリーズや監督の魅力語る

ホラー映画史に革命を起こした映画がさらに恐怖度を増して帰ってきた。サバイバル・ホラー『クワイエット・ プレイス』(2018)待望の続編映画、『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』がついに日本上陸した。
音に反応して人々を襲う“何か”の襲来によって、文明が滅び、荒廃した世界。息子と夫を亡くした母・エヴリンは、産まれたばかりの赤ん坊とふたりの子供を連れて、燃えてしまった家を後に、新たな避難場所を求め出発する。新たな謎と脅威にあふれた外の世界で、いつ泣き出すかわからない赤ん坊を抱えてさまよう一家は、“何か”の襲撃から隠れ、音を立てずに生き残ることが出来るのか……?
この度、THE RIVERはキリアン・マーフィー(エメット役)、ジャイモン・フンスー(謎の生存者役)に取材する機会に恵まれた。貴重な機会の中で、本作で重要な鍵を握る“音”について、エミリー・ブラントとジョン・クラシンスキーの魅力などについて尋ねてみた。

──本作の醍醐味は何と言っても、“決して音を出してはならない”にあると思いますが、その上で重要な音についてどのように考えていますか?
キリアン・マーフィー:セットでの“音”は明らかに役者にとって重要な要素でした。僕が最初に前作を鑑賞した時は、非常に独創的だが、シンプルなアイデアだと思ったんです。最高のアイデアはいつもシンプルであるかのように。ただ、誰も思いついていなかったわけだから素晴らしくて、それに挑戦的でしたよ。
──続編からの参加になりますが、前作をご覧になった感想はいかがでしたか?
キリアン・マーフィー:2年前に公開された時に、子供たちと一緒に鑑賞しました。気に入りましたよ。僕の子供たちも気に入っていて、その年の素晴らしい映画のひとつだと思いましたね。
──当時の息子さんたちはの年齢は?
キリアン・マーフィー:あの時は、10歳と12歳でした。
──『クワイエット・プレイス』を鑑賞するには、ちょうど良い年齢と言えそうですね。
キリアン・マーフィー:そうですね。ふたりはたくさん映画を観ていますよ。その中でもとにかく前作を気に入っていて、ジョンにメールを書いたくらいです。この映画をどれほど素晴らしいと思ったか、彼が成し遂げたことがどれだけ素晴らしいかについて。ただ、結局のところ恥ずかしくて、それを送ることはやめました。ところが、1年後に彼から僕にメールが届いて、それが参加のきっかけとなったんですよ。
──ジャイモン・フンスーは前作を鑑賞していかがでしたか?
ジャイモン・フンスー:僕は前作を鑑賞して、ジョンが素晴らしい仕事をしたという事実以外に、彼が作品を価値あるものにしたことに驚かされましたよ。これは本当に凄いなと。そして、出演のオファーがきて、さらに驚かされました。みんなと仕事を共にできて本当に嬉しかったです。

──前作では、ミリセント・シモンズとノア・ジュプから、エミリー・ブラントとジョン・クラシンスキーの家で共に夕食を食べたという話を聞きました。撮影前に彼らと絆を深めるために、何か事前の交流などはありましたか?
キリアン・マーフィー:ジョンとエミリーと共に夕食に行きましたよ。彼らと時間を過ごしている時に、キャラクターの歴史について話し合いました。そしてそのキャラクターがストーリーとして映画内でどのように展開するのかとか。だから、僕たちはお互いを知るためにも、キャラクターについて知るためにもかなりの時間を事前に費やましたよ。
──ジョン・クラシンスキーやエミリー・ブラントの魅力はなんですか?
キリアン・マーフィー:何よりも彼らは才能のあるアーティストです。この作品の前まで、ジョンとエミリーには会ったことがなかったんですけど、彼らの作品を観てきてわかったのは、ふたりがとにかく才能にあふれた人たちであることですね。その上、彼らは素晴らしいくらい暖かくて、寛大で素敵な人たちなんですよ。
──ジョン・クラシンスキー監督の仕事ぶりについて教えてください。
キリアン・マーフィー:彼にはとにかく信じられないほどの才能があります。だって俳優から監督へ、いつも自然に成長できるわけではないですからね。常にそんなに上手くいくわけありません。彼は非常に寛大で、俳優との話し方も分かっています。そして、俳優の技能も理解しています。
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』は、2021年6月18日(金)全国公開中。
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