ロバート・ダウニー・Jr.、『ドクター・ドリトル』を苦く振り返る ─ 「当時の僕は無敵になっていた」

『アイアンマン』『アベンジャーズ』シリーズでアイアンマン/トニー・スターク役を10年以上にわたって演じたロバート・ダウニー・Jr.にとって、『ドクター・ドリトル』(2020)は苦い思い出のようだ。米The New York Times Magazineにて、過去25年間にわたる出演作の中で最も重要な作品2本を尋ねられ、自虐的に答えている。
ダウニー・Jr.は、「正直なところ、この25年間で僕が出演した最も重要な映画2本は、『シャギー・ドッグ』ですね。ディズニーが僕に保険をかけると言い出した映画だからです。それから2番目に重要な作品は『ドクター・ドリトル』で、この映画は2年半のチャンスを無駄にした傷ですから」と皮肉っぽく語った。
2006年に公開された『シャギー・ドッグ』は、仕事に追われて家族を顧みなかった犬嫌いの主人公が、ひょんなことから毛むくじゃらの犬に変身してしまい、悪戦苦闘する中で家族との絆を取り戻していくファミリー・コメディ映画。ダウニー・Jr.は、悪役の科学者マーカス・コザック役を演じた。
対する『ドクター・ドリトル』は、ヒュー・ロフティングによる名作児童文学「ドリトル先生」シリーズの再映画化。ダウニー・Jr.にとってはアイアンマン役卒業後の最初の作品となった。動物と話ができる変わり者の名医ドリトル先生が、陰謀に巻き込まれて病に臥せる女王を救うため、個性豊かな動物たちと繰り広げる大冒険が描かれる。
奇しくも2作品とも動物が中心となる映画だが、米レビューサイト「Rotten Tomatoes」で『シャギー・ドッグ』のスコアは26%、『ドクター・ドリトル』は15%。ともに大成功したとは言い難い作品だ。

ダウニー・Jr.は『ドクター・ドリトル』について、マーベルとの契約を終えてすぐに、フランチャイズになりそうな楽しい映画に取り掛かったと説明。「少しは不安がありました。でも僕と僕のチームはこの契約に少し興奮しすぎていて、この映画を製作するメリットについて十分に考えていなかったかもしれません。だけど、その当時の僕は無敵で、すべてのジャンル映画の第一人者でしたから」と、勢い付いていた当時を反省する。ダウニー・Jr.は、アイアンマン役で大成功を収めた自信とマーベルの契約から解放された自由により、どの作品に出演するべきか判断を少し誤ってしまったと言いたかったようだ。
『ドクター・ドリトル』以降、ダウニー・Jr.はドキュメンタリー映画『“Sr.”:ロバート・ダウニー・シニアの生涯』で出演・製作を務め、クリストファー・ノーラン監督の最新作『オッペンハイマー(原題)』、スパイドラマ「The Sympathizer(原題)」などが待機中だ。
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Source:The New York Times Magazine