リドリー・スコット監督、ミュージカルや西部劇に挑戦したい ─「常に新鮮で異なるものを探している」

ハリウッド映画界で現在も最前線で活躍しつづける巨匠監督、リドリー・スコット。最新作『最後の決闘裁判』(2021年10月15日公開)は、『羅生門』(1950)のように複数の登場人物の視点から真実を紐解く映画だ。『デュエリスト/決闘者』(1979)から勢いを止めることなく新境地に挑みつづける巨匠監督、その創作へのモチベーションとはいったい?
リドリー・スコットといえば、『エイリアン』(1979)『ブレードランナー』(1982)『ブラック・レイン』(1989)『テルマ&ルイーズ』(1991)『グラディエーター』(2000)『ブラックホーク・ダウン』(2001)、そして『最後の決闘裁判』など、SFやアクション、ロードムービー、歴史劇、戦争劇まで幅広い題材の作品を描いてきた多才監督だ。
ヴェネツィア国際映画祭で行われた『最後の決闘裁判』の記者会見にて、スコット監督は映画を作る過程の中で「これまでにやったことのない題材を探す傾向があります」と説明している。一見、すべてのジャンルを網羅してきたかのようにも思えるのは、スコット監督が絶えず新しい題材に挑戦しつづけてきたからだろう。「常に新鮮で異なる題材を探しています。ミュージカルも西部劇もやったことはありません。だから、今はこれらについて考えているところです」。
この発言に対して、『最後の決闘裁判』に出演しているジョディ・カマーは、「私もミュージカルをやってみたいです。リドリーが暇だったら」と冗談を口にした。同作で出演・共同脚本を手掛けたベン・アフレックは、「リドリーはなんでもできるから、冗談とは思わないかもしれません。“よし、ミュージカルやろう!”みたいな」と続けている。ちなみにスコット監督は、ジーン・ケリーやフレッド・アステアというミュージカル・スターや、『キャバレー』(1972)『オール・ザット・ジャズ』(1979)といった名作映画を敬愛しているそうだ。ミュージカル映画を実際に製作したら、一体どんな新風を巻き起こしてくれるのか。
ちなみに、リドリー・スコット監督は『最後の決闘裁判』のほか、レディー・ガガ&アダム・ドライバー&アル・パチーノ&ジャレッド・レトら豪華共演の新作映画『House of Gucci(原題)』が待機中。11月で84歳を迎える巨匠、その勢いはまだまだ止まりそうにない。
▼リドリー・スコットの記事
『エイリアン:コヴェナント』続編への意欲をマイケル・ファスベンダー語る「もちろん」 どこかで再演できるかな ハリソン・フォードって誰?『ブレードランナー』での起用、リドリー・スコットが出資者を説き伏せていた ─ 「彼はまだスターじゃなかった」 監督が語るキャスティング秘話 『ブラック・レイン デジタル・リマスター版』日本最終上映決定 ─ リドリー・スコットと日米キャスト、日本舞台の伝説映画が復活 傑作、蘇る── クリストファー・ノーランの今年ベストは『グラディエーターII』 ─ リドリー・スコットの「目に見えないところでの仕事」を大絶賛 巨匠の映画製作を讃える ティモシー・シャラメ、『グラディエーターII』主演候補だった ─ 『トップガン マーヴェリック』マイルズ・テラーも ポール・メスカルが選ばれた理由は?
Source: Collider