名優ロバート・レッドフォード、引退宣言の胸中は?関係者は引退を否定【コメント全文和訳】

『明日に向って撃て!』『スティング』『スパイ・ゲーム』など、出演作のタイトルを挙げはじめたらキリがないほどの名優ロバート・レッドフォードが、俳優業からの引退を宣言した。すでに日本国内でも大きな話題となっているニュースだが、ロバートのエージェントは引退を一部否定している。本記事では引退宣言の一部始終とともに、エージェントによるコメントをあわせて紹介したい。

THE RIVER的には『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』が記憶に新しい。 http://marvelcinematicuniverse.wikia.com/wiki/File:Filmz.ru_f_177037.jpg

THE RIVER的には『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』が記憶に新しい。
http://marvelcinematicuniverse.wikia.com/wiki/File:Filmz.ru_f_177037.jpg

引退宣言は愛孫との対談企画で

今回の引退宣言は、ロバート・レッドフォードと、その孫であるディランが対談した場で飛び出したものだ。この対談はアメリカの美術館「ウォーカー・アート・センター」が企画したもので、ロバートが“物語”をキーワードに自らの生涯を語るという趣旨で行われた。

今でこそ映画界きっての俳優兼映画監督として知られるロバートだが、実は映画界に入る前には画家を志していたという。ロバートが当時を振り返るくだりから、俳優引退を宣言するまでを、余すところなくお読みいただきたい。

ディラン: まだキャリアの浅い頃、画家だったことがあるよね。物語を作ることや、のちに映画を撮ることへの影響について、当時のことをどう考えてるの?

ロバート: 18歳か19歳の時、私は画家として出発した。アメリカを出たかったし、新しい方法で世界を見てみたかったんだ。だからヨーロッパで画家になった。スキルを磨いて、絵を描くことで物語づくりを探求していたんだ。やっていて、(絵を描くことが)大好きだとわかった。あとで俳優になってからは、仕事にする自信がなくて4、5年苦しんだよ。本当に画家になりたかったからね。

1957年、ローマにて。 http://blogs.walkerart.org/filmvideo/2016/11/10/dylan-robert-redford-storytelling

1957年、ローマにて。
http://blogs.walkerart.org/filmvideo/2016/11/10/dylan-robert-redford-storytelling

ロバート: 私は絵を描きスケッチをしていたかったし、絵で物語を伝えたかった。でも、どうしてふたつを一緒にできないんだ?って思ったのさ。それが監督になるきっかけだった。『普通の人々』(1980年)は私が監督業に挑んだ最初の作品だ。映画製作の専門用語がわからなくて、“よし、絵コンテ通りにやる”って言ってた。私が欲してるものを、チームのメンバーや技術スタッフに説明しなきゃならなかったからね。どんな感じがいいかはわかってたから、カメラマンや美術監督に絵を描いて見せた。その時、私は画家の部分を失っていないと思ったよ。今は俳優の部分でやってるんだ。

ディラン: 画家に戻ろうと考えたことはないの?

ロバート: ああ、あるよ…たくさんある、最近ね。演じることに疲れてるんだ。せっかちだから、ぼーっと椅子に座ったり、何度もテイクを重ねるのが辛いのさ。80歳になって、もっと満足したいんだよ。誰にも依存してないしね。私自身は昔のままだから、頭がハッキリしているうちに、スケッチやその手のことに戻りたいんだ。だから監督業に移って演技をやらないことを考えてる。進行中のプロジェクトが2つあるんだ、『アワー・ソウルズ・アット・ナイト(原題)』と『オールド・マン・ウィズ・ガン(原題)』さ。(作品説明略)それが終わったら“よし、さよならだ”って言うよ。あとは監督業だけに集中する

http://www.vanityfair.com/hollywood/2016/01/robert-redford-sundance-interview

http://www.vanityfair.com/hollywood/2016/01/robert-redford-sundance-interview

エージェントは引退を一部否定

もっとも、ロバートのエージェントを務めているPMK*BNC社のシンディ・バージャー氏は引退宣言を一部否定している。

「ロバートは演技業からすぐに引退するわけではありません。彼には今後もいくつかのプロジェクトがあるからです」

このコメントだけならロバートの宣言と矛盾しないものの、バージャー氏は『アワー・ソウルズ・アット・ナイト』『オールド・マン・ウィズ・ガン』のあと引退するわけではないと付け加えている。ただし彼女はそれ以上の情報を明らかにしていない。

名優ロバート・レッドフォードの進退ははたして……。今後の情報にも注目したいところだ。

sources: http://blogs.walkerart.org/filmvideo/2016/11/10/dylan-robert-redford-storytelling
http://deadline.com/2016/11/robert-redford-to-retire-from-acting-after-next-two-movies-1201853011/
Eyecatch Image: http://marvelcinematicuniverse.wikia.com/wiki/File:Tw50.jpg

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。

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