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『レディ・プレイヤー1』スター・ウォーズからの「イースター・エッグ」とは ― ジョージ・ルーカス、撮影現場訪問していた

レディ・プレイヤー1
© Warner Bros. 写真:ゼータ イメージ

映画『レディ・プレイヤー1』は、巨匠スティーヴン・スピルバーグがクリエイターとしての若さを存分に発揮した、彼にとって久々の冒険映画だ。舞台は2045年、しかし本編に引用されるイースターエッグ(小ネタ)や音楽は1980年代。あまりにも有名なキャラクターやシチュエーションが次々に登場する本作には、やはりあのSF映画シリーズからの「刺客」も……?

米国公開前、スピルバーグは「スター・ウォーズ」と本作の関係を明らかにしていた。すでに映画をご覧になった方はもちろん、まだ観ていない方も知っておいて損はない情報である。

注意

この記事には、映画『レディ・プレイヤー1』の軽微なネタバレが含まれています。

『レディ・プレイヤー1』スター・ウォーズからの引用は?

実は『レディ・プレイヤー1』と「スター・ウォーズ」の関係については、ちょっとした紆余曲折があった。原作小説『ゲームウォーズ』(上・下巻、SB文庫刊)には「スター・ウォーズ」のキャラクターなどが印象的に言及されているものの、スピルバーグは一時、ディズニーから許可が下りなかったとして本作への引用を否定していたのである。

しかし、のちにスピルバーグは一転して「スター・ウォーズ」からの引用が存在することを認めた。米Fandangoのエリック・デイヴィス氏によるインタビューにて、彼はこう述べているのである。

「20世紀フォックスやユニバーサル、パラマウント、ソニー、そしてディズニー。どの会社もそれぞれの知的財産を使わせてくれて、僕たちがイースターエッグを入れるのを認めてくれました。注意深く観ると、どこかにR2-D2やXウイングを見つけることができますよ。
ディズニーのスター・ウォーズ映画から有名なアイコンを使いたくはなかったんです。今も続いているもので、現在の世界の一部ですから。(スター・ウォーズは)1980年代からありますが、21世紀になった今でも現実世界で強い存在感がある。そこで小さなものを使いたいと申し出たら、ディズニーは全部許してくれたんです。」

ただし率直に記せば、『レディ・プレイヤー1』本編で――まして初見であればなおのこと――R2-D2やXウイングを見つけることは非常に難しいだろう。スピルバーグが明かした以外にも、本作には複数の「スター・ウォーズ」ネタが隠されている。劇場で販売されているパンフレットにはそのヒントや回答が記されているので、ぜひ発見の手引きとして役立ててほしい。

また『レディ・プレイヤー1』には、スクリーンに登場する以外にも「スター・ウォーズ」からの引用がいくつも存在する。コッパー・キー(銅の鍵)をめぐるレースや、パーシヴァル(タイ・シェリダン)とソレント(ベン・メンデルソーン)の対面シーンではセリフにご注目を……。

ちなみに脚本家のザック・ペンによれば、「スター・ウォーズ」の創造主ジョージ・ルーカスは『レディ・プレイヤー1』の撮影現場を訪問し、デジタル撮影についての話でスピルバーグの手を焼かせていたらしい。こんなエピソードも、本作にとっては重要なイースター・エッグといえるだろうか?

映画『レディ・プレイヤー1』は2018年4月20日より全国の映画館にて公開中

『レディ・プレイヤー1』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/

Sources: The Playlist, Eric Davis, Deadline
© Warner Bros. 写真:ゼータ イメージ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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