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「SHOGUN」真田広之「自分のゴールは20〜30代にはない、40〜50代になった時に良い役者になれば良い」徳川家康からの学び語る

SHOGUN 将軍 最終話
© 2024 Disney and its related entities

米テレビドラマ界のアカデミー賞ともいわれるエミー賞(第76回)で本年度最多25ノミネートを達成、日本の時代劇として歴史的快挙を成し遂げたドラマ「SHOGUN 将軍」で主演とプロデュースを務めた真田広之は、米Varietyのポッドキャスト番組に出演。ノミネートの快挙や、シーズン2の進捗について語った。

日本史をベースに、関ヶ原の戦い前夜を描いた壮大なドラマ「SHOGUN 将軍」。エミー賞では作品賞ドラマ・シリーズ部門にノミネートされたほか、真田自身も主演男優賞の候補となった。番組に出演した真田は「日本以外の賞でノミネートされたのは初めて。僕の人生においても大きなことです。クレイジーです」と、興奮を噛み締めるようにして英語で語った。

真田が演じた吉井虎永は、徳川家康をモデルとした戦国武将。真田は家康には格別な思い入れがあるそうだ。「15歳くらいの時に家康の小説を読みました。当時、すでに役者として演技や踊り、武術の練習をしていた。小説で、彼が家族に宛てて書いたという手紙を読んだんです。そのうちの一つは、“人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず”というもので、それが響いたんです」。

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“鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス”との詩でも知られる家康の言葉に感銘をうけ、真田は「急ぐべからず。自分のゴールは20代や30代にはない。40代、50代になった時に、良い役者になれば良いんだ」と考えられるようになったと語る。「彼から教わったことです。だから私は焦ることはない。一歩ずつ。長い旅。急がない。僕の生活様式は彼によるものです。そして今回、彼の役を演じられたんです」。

SHOGUN 将軍
© 2024 Disney and its related entities

視聴者の中には、「SHOGUN 将軍」シーズン1の最終話では関ヶ原の戦いを再現した大規模な合戦シーンが見られると期待するものもあったが、そうではなく、意外にも静かな形で終結した。この結末について真田は「このドラマにとって最善のエンディングでした」と振り返っている。「暴力でもなく、戦闘シーンでもなく、多くのヌードシーンでもない形でお見せする。最後に大規模な戦闘を見せようというつもりはありませんでした」。

「SHOGUN 将軍」はジェームズ・クラベルによる原作小説を全て描き切る構成で、もともとは1シーズン限りのリミテッド・シリーズとして登場した。ところが予想以上とも言える大反響を受け、エミー賞でドラマ・シリーズ部門も狙えるポテンシャルがあるとわかると、シーズン2への更新が決定。2025年初頭にも撮影が始まるとされている。

この進捗について真田は、現在脚本が鋭意作業中であると報告。まだ脚本を見ていないという。シーズン2では基となる原作が無くなったが、その代わりに「自由がある」と真田。「脚本家たちには、原作に敬意を払う形で、その自由を楽しんでほしいと思います」。

さらに、原作者ジェームズ・クラベルからストーリーテリングの真髄を学んでおり、今や自分たちのDNAに染み付いていると続け、「史実もあります。そこにはたくさんのエピソードがあります」と、日本史に基づく独自の物語を築くことを示唆した。

シーズン2について真田は、「キャストの半分は戻り、残りの半分は新しいキャラクターになる」との新情報も提供している。シーズン1では多くの主要キャラクターが退場したが、生き残った人物は復帰することになりそうだ。

キャストたちは「SHOGUN 将軍」を通じて世界的な注目を集めることとなった。活躍を望む日本の俳優たちにとって、「SHOGUN 将軍」シーズン2はぜひ出演したい作品となっているだろう。

Source:Variety

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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