映画『Saw X』の編集作業中に「誰かが拷問されて死ぬ声が聞こえた」とご近所さんに通報され、警官がやってくる事態が発生

米国で2023年9月29日に公開された、大人気スプラッター・スリラー映画『ソウ』シリーズの最新作『Saw X(原題)』は、過去シリーズに負けない惨劇が繰り広げられるようだ。監督で続投したケヴィン・グルタートが、「誰かが拷問されて死ぬ音を聞いた」との通報で、編集者が警察に尋問される事態となったオモシロ裏話を披露した。
英NMEのインタビューに応じたグルタートによると、『Saw X』で編集を担当したスティーヴ・フォーンがロサンゼルスのノースハリウッドにあるオフィスで、最新作の中でも極めて残忍なシーンのサウンドデザインを仕上げている時に騒動が起きたという。
フォーンが取り組んでいたのは、映画のポスターにもなっている、捕われの身となったキャラクターが両目に真空管を装着され、「眼球バキューム・トラップ」から脱しなければ失明してしまうという戦慄のシーン。その描写だけで次に何が起きるか想像できてしまうが、フォーンがキャラクターの上げる断末魔の叫び声とともに作業をしていると、「ドアをノックする音がした」とのこと。その主は警察官だったという。
「ドアベル(カメラ)の映像には、警官がやって来て(フォーンがドアに応対し)、“隣人からの通報で、『ここで誰かが拷問されて死んだ』と言っている”と伝えている様子が映っていました。そして彼が、“実は今、映画の作業をしているんです……。よかったら中に入って見ていってください”と答えたら、警官が笑い始めたんです。彼らは、“是非そうしたいけど、まあ大丈夫だろう”と言っていました。かなり、リアルな演技だったんじゃないでしょうか。」
どうやら、すぐに警官は深刻な事態ではないと判断した模様で、監督は「面白い話ですよね。それにスティーヴはすごく穏やかな人なんです。何が起きたかを悟った時の彼の顔は、想像することしか出来ませんが」と、その珍騒動を振り返った。
シリーズ10作目『Saw X』は、オリジナル版『ソウ』(2003)と『ソウ2』(2005)の間が舞台に。トビン・ベルが再演するジグソウ/ジョン・クレイマーが癌を患って自暴自棄になり、奇跡的な治療にかけて危険な実験医療のためメキシコに向かう。しかし、この手術は弱き者から金を騙し取る詐欺であったことが判明し、ジグソウが「仕事」によって詐欺師たちを返り討ちにする展開となる。
問題のシーンの映像がこちら。
『Saw X(原題)』は米国で公開中。日本リリース時には、「眼球バキューム・トラップ」の戦慄シーンに心しておこう。
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Source:NME