「最も稼ぐ女優2018」スカーレット・ヨハンソンが1位獲得 ─ アメコミ映画女優の健闘、一方で俳優との格差も

『アベンジャーズ』シリーズのブラック・ウィドウ役でお馴染みの米女優スカーレット・ヨハンソンが、米Forbesの発表した「最も稼ぐ女優」ランキングで1位に輝いた。ヨハンソンは2017年6月1日から2018年6月1日までの間で、4,050万ドルを稼いだ。

アメコミ映画女優が大健闘
2018年版「最も稼ぐ女優」ランキングのトップ10では、アメコミ映画に出演している女優の活躍が印象的だ。4位には『X-Men』シリーズのジェニファー・ローレンス、8位に『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のケイト・ブランシェット、そして10位には『ワンダーウーマン』(2017)のガル・ガドットがランクイン。ヨハンソンが一位を獲得できたのも、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)と『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』への出演料が最大の理由と見られている。
「特に『アベンジャーズ』シリーズでは予算配分が(キャスティングに)だいぶ偏っていますね。以前の(=MCU初期の作品の)出演料は、標準以下だったり、ビジュアル・エフェクトより低かったかもしれませんけど」。出演料について、マーベル・スタジオ代表ケヴィン・ファイギは以前こう述べていた。「でもそれで良いんです。俳優たちがいるだけで画は映えますからね」。
男女の賃金格差、浮き彫りに
米Forbesが「最も稼ぐ俳優」ランキングを公開する度、話題となるのが男女間の賃金格差だ。2017年版が公開された際も、女優部門一位の『ラ・ラ・ランド』(2016)エマ・ストーンと、俳優部門一位の『ゲティ家の身代金』(2018)マーク・ウォールバーグの賃金格差が4,200万ドルにも開くことが話題となっていた。
2018年度の「最も稼ぐ俳優」ランキングは現時点では公開されていため、本ランキングと比較することはできない。しかし、2018年7月16日に同誌より発表された「世界で最も稼ぐセレブリティ」ランキングでは、俳優トップのジョージ・クルーニーが2億3,900万ドルで2位に輝く一方、女優トップのスカーレット・ヨハンソンは4,050万ドルで76位に留まっている。この差は1億9,850万ドルで、2017年におけるそれよりさらに広まっているのだ。
近頃では、『ワンダーウーマン』(2017)を成功させたパティ・ジェンキンスが続編を監督するにあたり、男性監督と同等の給料獲得に成功。業界における男女間の賃金格差は是正に向かっているとの見立てもあった。しかし本ランキングが示しているのは、男女平等には未だ長い道のりが待っているという現実だ。