『スパイダーマン:スパイダーバース』全米初登場1位、アニメ映画の新記録達成 ─ 超高評価で人気拡大なるか

ソニー・ピクチャーズ製作、新たなスパイダーマンの登場となるアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』が2018年12月14日に米国にて劇場公開を迎えた。
米Deadline、Varietyなど複数のメディアが報じるところによると、本作は12月14~16日の3日間で米国興収3,540万ドルを記録。全米初登場第1位に輝き、12月公開のアニメ映画としては『SING/シング』(2016)の3,525万ドルを破って史上No.1の成績となった。

『スパイダーマン:スパイダーバース』の3,540万ドルというオープニング興行収入は、スタジオによる当初の予想額であった3,000万ドルを上回るもの。一時は4,000万ドル超えも視野に入ったという予測にまでは及ばなかったが、スタジオの期待に応えたことはもちろん、ディズニーやピクサー、人気ブランドとして定着した『ミニオンズ』(2015)や『グリンチ』(2018)のイルミネーション・エンターテインメントではないところから、優れた成績を示すアニメ映画が新たに生まれたことを特筆しておきたい。
また本作は、実写作品によって映画ファンにはおなじみの存在となったピーター・パーカーではなく、あえてマイルス・モラレスを主人公に据えており、また“次元を超えて多数のスパイダーマンが集結してくる”というマニアックなプロットを有することから、決して敷居の低い映画とは言いがたい。『ヴェノム』(2018)の大ヒットに続き、「スパイダーマン」ブランドに大きな信頼が寄せられていることもうかがえるだろう。
なお12月16日(米国時間)時点で、本作は海外44市場で2,100万ドルという興収成績を示している。スーパーヒーロー人気の高まっている中国では12月21日に公開されるが、どのような成績となるかに注目だ。
ちなみに『スパイダーマン:スパイダーバース』は、米国の有名レビューサイトRotten Tomatoesにて批評家スコア97%、観客スコア95%という高評価を獲得(12月17日時点)。観客の満足度から映画を格付けするCinemaScoreでは最高評価の「A+」を獲得した。ニューヨーク批評家協会賞では最優秀アニメ映画賞に選出されたほか、ゴールデングローブ賞でもアニメ映画賞にノミネートされるなど、その完成度はお墨付きだ。クリスマスや年末にかけて人気がさらに拡大する可能性もあり、クリスマスまでに米国興収6,500万ドル突破は堅いとも予想されている。さて、どこまで行けるか…!
映画『スパイダーマン:スパイダーバース』は2019年3月8日(金)全国ロードショー。
『スパイダーマン:スパイダーバース』公式サイト:http://www.spider-verse.jp/
Source: Deadline(1, 2), Variety(1, 2)