『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』スパイダーパンクはカット寸前だった ─ ピンチ救った人物とは?

マイルズ・モラレスの新たな冒険を描いた映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』では初登場を飾った数々のスパイダーマンが登場した。その一人が、70年代イギリスモチーフの世界からやってきたスパイダーパンク/ホビー・ブラウン。脚本家コンビのフィル・ロードとクリス・ミラーによれば、このスパイダーパンク、なんとカット寸前だったのだという。
本記事では『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』の内容に言及しています。
本編では240体以上のスパイダーマンたちが登場していたが、米Entertainment Weeklyの取材に応じた脚本・製作のクリス・ミラーによれば、「“これ、もう少しシンプルに出来ないかな?”って思う人もいましたよ。キャラクターがたくさんいすぎる」とキャラクター減少案が挙がっていたそう。その標的とされたのが、スパイダーパンクだった。同じく脚本・製作を務めたフィル・ロードも製作当時をこう振り返っている。
「彼(スパイダーパンク)は少しの間、物語にいるときもあれば外されてしまうといった状況でした。彼をどう溶けこませ、どう次回作に繋げていくか、その方法が定まっていなかったんです。」
結果的に本編を観ると、スパイダーパンクは異彩を放つだけでなく、マイルズ救出の為に結成された新チームにも加わっており、次回作『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』での活躍も期待される。一時はカット寸前だったスパイダーパンク残留のきっかけは何だったのか。脚本コンビは口を揃えて、一人の名前を挙げる。
ロード「ダニエル・カルーヤにお会いした時、彼は何があってもホビー・ブラウンでなきゃいけないと思いました。あの彼の性格は、映画に必要だった。」
ミラー「ダニエルに会った後、私たちは脚本を書き直して、もっと重要な立ち位置にしました。」
ダニエル・カルーヤとは、スパイダーパンクの本国版声優を務めた本人。『ゲット・アウト』(2017)や『ブラックパンサー』(2018)『NOPE/ノープ』(2022)などでも知られている。カルーヤの生い立ちや風貌、振る舞いに着想を得たことで、製作陣にもスパイダーパンク残留の兆しが見えてきたというのだ。監督のケンプ・パワーズは、スパイダーパンクのビジュアル制作時を次のように明かしている。
「キャラクターのビジュアル開発には、ダニエル・カルーヤのインタビュー音声を参考にしていました。彼の自然な話し方は、私たちが最初から思い描いていたホビーの“力の抜けたクールさ”そのものだったんです。」
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この他、カルーヤがパンクの街とされる英カムデンタウン出身であったことから、スパイダーパンクにも同様の設定を加えたそう。収録中はカルーヤによるアドリブも多用したといい、カルーヤの並々ならぬ貢献度が伺えるだろう。
果たして次回作でスパイダーパンクはどれ程の活躍を見せてくれるだろうか。それもカルーヤ次第ということ……?『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2024年3月29日予定と伝えられていたが、全米俳優組合ストライキによる収録延期のため新公開日は未定となっている。
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Source: Entertainment Weekly