【ネタバレ】『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』に、同じマルチバース題材『エブエブ』への隠しメッセージがあった?

この記事は、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』の内容に触れています。

『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』劇中、スポットを追ってグウェン・ステイシーがマイルスの世界(アース1610)に現れた場面。グウェンはカメラのついた小型スパイダーボットを、スポットが隠れ家とするアパートに向けて設置した。そのアパートの屋上にある、ベーグルの看板に注目だ。
スポットの出自は前作『スパイダーバース』に紐づいている。キングピンの会社アルケマックスにマイルスが忍び込んだ際、カフェテリアで頭にベーグルを投げつけられた研究員が、後のスポットとなっている。
この看板は、彼の出自と、穴があいた身体という特徴を示すものだが、実はさりげない小ネタが忍ばされている。ベーグルの周囲に、「All Of It Always All Over The Place」と、明らかに「Everything Everywhere All At Once」をパロディした文字が掲げられているのだ。

ベーグルは、同じくマルチバースを題材とする『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』でも重要な象徴として登場する。この全く性質の異なるふたつの作品が、ベーグルの穴を通じて共通点を持っていたとは、なんとも興味深い事実だ。
One of my favorite Easter Eggs in Spider-Man Across the Spiderverse: the significance of BAGELS to The Spot’s origin as a multiverse threat.
I thought, huh, like Everything Everywhere All At Once!
Sure enough, right above Ohnn’s apartment…
Bravo @philiplord @chrizmillr pic.twitter.com/Q6S8dGS3GD
— Erik Voss (@eavoss) June 4, 2023
『エブエブ』は当初はわずか10館のみで米公開されながら、次第に口コミで話題に火がついて大ヒット。第95回アカデミー賞では数々の快挙と共に計7部門で受賞を果たしたことは、世界中の映画製作者らを鼓舞した。
このベーグルの看板は、「マルチバース」「ベーグル」というふたつの共通点をパロディした遊び心によるものだろうが、きっと『スパイダーバース』から『エブエブ』へのささやかな祝福の印でもあるのだろう。また、『エブエブ』からもらった刺激を、この野心的で壮大な長編アニメ映画に活かしたこと示す感謝状のようなものなのかもしれない。同じマルチバースを題材する作品同士の、映像内での密かな交流だ。
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