「ネタバレで台無しになる映画は良い映画じゃない」『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』監督が持論を展開

SNSが隆盛をきわめる現在、注目映画のネタバレを事前に回避するのは非常に骨が折れる作業だ。ぼんやりしているとTwitterのタイムラインに流れてきたネタバレを読んでしまったり、YouTubeで予告編を見ようとすれば、おすすめされた動画のサムネイルがネタバレになっていたり、悪意ある者がユーザー名に重大なネタバレを仕掛けていたりする。
そもそも「ネタバレ」の範疇をどう定義するのかも、作品によって、また観客のそれぞれによって大きく異なるものだ。自分にとっては大したことではない話題が、別の誰かにとっては絶対に知りたくなかった情報だったということもあるだろう。

そんな中、映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを手がけるジェームズ・ガン監督が、堂々たる――そして少々挑発的な――持論をTwitterにて展開した。「ネタバレで台無しになる映画は良い映画ではない」というのである。

もしも映画がネタバレのせいで台無しになるとしたら、それは良い映画じゃない。内容を(事前に)ネタバレすることには反対だけど、たとえ観客がネタバレを知ったとしても、満足度にごくわずかな影響しか及ぼさないことは研究が示している(よくできた映画の満足度を高めることもある)。」

 

ここでガン監督が参考として挙げているのは、カリフォルニア大学で心理学を専門とするニコラス・クリステンフェルド氏らの研究だ。ニコラス氏は「私たちは結末のために作品を観ているのではない」「もし途中で結末がわかったとすれば、(映画を観ながら)作り手の仕事を理解することができる。より広い視野で、より流動的に物語を理解するのだ」と述べている。確かに、物語の展開にとらわれることなく映画を観た結果、その作品の豊かさに驚かされた経験がある人も少なくはないはずだ。

ガン監督の投稿には、このあと多くの映画ファンや業界関係者などから賛否の声が寄せられている。そんな中、ガン監督は「僕もネタバレは知りたくない」という前提に立ちながら、『ユージュアル・サスペクツ』(1995)や『ファイト・クラブ』(2001)、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)といった作品の数々を「ネタバレによって台無しになる映画ではない」と記した。
しかし多くの人が指摘し、ガン監督も否定していないように、ネタバレによって映画の価値が損なわれることがないとしても、ネタバレを事前に知ってしまえば、その映画を初めて観る体験には大きな影響が生じる。ただし、それは映画の出来栄えとは別問題なのだが……。

言うまでもなく、ネタバレを事前に知ることのないまま映画を観るに越したことはない。絶対にネタバレを知りたくない場合、あらかじめSNSを見ないようにする、できるだけ早く劇場に足を運ぶなど最大限の対策を講じることを、僭越ながら、筆者からは改めてお薦めさせていただく次第である。

Sources: James Gunn, University of California, SAGE journals
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore

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THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくお伝えしたいと思っています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp へ。

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