『スパイダーバース』は実写版スパイダーマンとクロスオーバーできる?脚本・製作のフィルとクリスに直で聞いてみた
『スパイダーマン』シリーズ最新作『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が、いよいよ2023年6月16日より日本公開となった。あらゆるユニバースのスパイダーマンが登場する、マルチバースを題材とした壮大な展開が描かれる。
ということは、理論上は実写映画とのクロスオーバーも可能になるということだ。本作は『アクロス・ザ・スパイダーバース』と、2024年公開予定の『ビヨンド・ザ・スパイダーバース』から成る二部作。この巨編で、実写作品との絡みはあり得るのだろうか。THE RIVERでは、脚本・製作のフィル・ロード&クリス・ミラーに直接聞いてみた。その答えは……・
──マルチバースという題材が、ここ近年のハリウッド映画で増えましたね。マーベルやDCのほか、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』もそうです。マルチバースはどんなことも可能にしますが、一方でそう簡単な話でもないのだと思います。あまりやりすぎると、観客に興醒めされてしまうからです。でも、もし実写映画とクロスオーバーできるのなら、それは是非観てみたい。ズバリ、どのような計画になっていますか?
フィル・ロード:観客には「どうなるんだろう」と思っていて欲しいから、ネタバレはナシです!(笑)。でも僕たちは(アニメと実写の)両方で仕事をしているので、あまり違いはないと思っています。
このシリーズの特別なところは、劇中で別次元に行くと、アートスタイルも違ってくるところ。別の作風の世界に入っていけるんです。だから、アニメを通じてこのストーリーを伝えられることを楽しんでいます。線画であっても、グウェンのユニバースの絵画であっても、ムンバッタンの世界で見られる、インドのコミックのようなちょっと変わったアートスタイルでも、ヌエバ・ヨークのような自由度の高いコンセプトアート風のスタイルでも。アニメで扱える可能性の、ほんの表面をこすっただけです。
──ちなみに、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のおかげで実現可能になったことはありますか?
クリス・ミラー:可能になったことか……。
フィル:あの映画によってサプライズに対するハードルが上がり、「あれを超えなければ」という気にさせられました。おかげで、観客は我々についてきてくれるはずだという根拠や自信をもらいました。本作でも、これまで見たことがないようなものをお見せしていますよ。
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』は2023年6月16日より公開中。
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