『スター・トレック』新作映画がコロナ禍で企画停止、内容を再検討へ

J・J・エイブラムス製作、『スター・トレック』シリーズの新作映画(タイトル未定)の企画が停止となった。米Deadlineなどによると、パラマウント・ピクチャーズの新代表となったエマ・ワッツ氏が、シリーズの今後に関する検討に入っているという。
2009年『スター・トレック』から始まった「ケルヴィン・タイムライン」の最新作に就任していたのは、ドラマ「FARGO/ファーゴ」(2014-)「レギオン」(2017-2019)のノア・ホーリー。従来キャストの出演については不明であり、新キャストの追加、あるいはキャスティングを一新するとの噂も流れる中、ホーリー自身は「新しい方向性」「新たな始まり」の作品になると語っていた。
ともあれ、ホーリーによる『スター・トレック』新作は企画保留となり、優先順位が下げられているという。米The Hollywood Reporterによれば、ホーリー版『スター・トレック』は宇宙に危機をもたらす致死性ウイルスをめぐる物語だったというのだ。新型コロナウイルスが全世界の問題となっている中、エンターテインメント大作にはふさわしくない内容だと判断された可能性は高いだろう。あくまでも“保留”であり、お蔵入りとなったわけではないが、ホーリーが企画を離脱する可能性もあると報じられている。
現在、『スター・トレック』の将来については5つの可能性がある。ひとつは予定通り、ホーリーによる企画を進めること。もうひとつはクエンティン・タランティーノが原案を担当した企画を前進させること。さらにもうひとつは、2018年に報じられたクリス・ヘムズワース&クリス・パイン復帰の企画を甦らせること。あるいは、まったく新しいクリエイターを起用すること。これを機にタイムラインをリブートするという選択肢もある。どの世界線に進むにせよ、今後数週間のうちに方針が決定されるということだ。
ちなみにホーリーは、現在「FARGO/ファーゴ」シーズン4の撮影再開を2020年8月下旬に控えている。同作もまたコロナ禍の影響から撮影中断となっていたが、9月27日より米国放送が開始されることも決定した。多数の企画に携わる、いまや引く手あまたのクリエイターとあって多忙の身とみられるが、『スター・トレック』への残留はなるか。続報が待たれる。
▼『スター・トレック』の記事
- 【夕刊】「スター・トレック」女性作曲家を初起用/『ザリガニの鳴くところ』映画化、米予告編第2弾/ハリソン・フォード&ヘレン・ミレン再共演
- クリス・パイン、『L.A.コンフィデンシャル』幻の続編企画への出演可能性があった ─「『スター・トレック』と選択を迫られた」
- 「スター・トレック:ピカード」シーズン3に「新スタートレック」ラ=フォージ&ウォーフ&ライカー&データ役ら6名揃って復帰 ─ 特報映像も公開
- 『スター・トレック』新ドラマ、米予告 ─ パイク船長が未開の銀河へ、シーズン2から3代目カーク船長も登場
- 『スター・トレック』クリス・パイン、第4作抜擢の監督を称賛 ─「ワンダヴィジョン」監督が手がける
Source: Deadline(1, 2), The Hollywood Reporter