「スター・トレック」ドラマ製作者、ミュージカル回の実現に意欲 ─ 「ユニバースには可能性」短編オムニバスの重要性説く

人気SFシリーズ『スター・トレック』は、ただいまテレビの世界で裾野を広げている。「スター・トレック:ディスカバリー」(2017-)「スター・トレック:ピカード」(2020-)のほか、「ディスカバリー」のスピンオフ企画が2作品進行しているほか、コメディアニメ「スター・トレック:ロワー・デックス(原題)」も米国にて放送開始された。今後は子ども向けのCGアニメ「スター・トレック:プロディジー(原題)」も控えている。
そんな中、短編アンソロジーシリーズとして製作されているのが「スタートレック:ショートトレック」だ。1話あたり8~15分、日本では小規模のオンエアにとどまっているが、テレビ版を統括するアレックス・カーツマン氏いわく、本作の実験場めいた性質を活かして、いずれ「ミュージカル版スター・トレック」を作りたいと考えているとか……?
米GoldDerbyの取材にて、カーツマン氏は短編小説の巨匠の名前を借りながら、「スタートレック:ショートトレック」を「オー・ヘンリー作品のようなもの」と形容。「1話完結ながら、ちょっとしたひねりがあって、最後には作品全体の見え方が変わるんです」と述べて、小品ながら力の入った作品群であることを強調している。懐かしの名作オムニバスシリーズ、「トワイライト・ゾーン」や「アウターリミッツ」の影響もあるようだ。
「脚本家やストーリーテラーとして、非常に限られた時間の中で起承転結を作るのは大変なチャレンジなんです。しかも、その中でやれる形式は本当にたくさんある。たとえばミュージカルをやってみたいし、モノクロの作品もやってみたい。『スター・トレック』ユニバースには、あらゆるストーリーの語り方があって、あらゆる可能性があると思うんです。巨大な番組にはふさわしくない方法もあるかもしれませんけどね。」
ちなみにカーツマン氏によると、『ショートトレック』で描かれているのは「メインシリーズの出来事と同じくらい重要だけど、そこまで描ける時間がない」エピソードなのだとか。「やれることはたくさんあるし、やりたいし、こんなに好きなことはありません」とまで言わしめるコンセプトである、「ショートトレック」の今後には要注目といえるだろう。日本国内でも、より多くのトレッキーに届けられますように。
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Sources: GoldDerby, ComicBook.com