ハリー・ポッター「スタジオツアー東京」、ダンブルドアの校長室に初潜入 ─ 小道具制作ヘッドが語り尽くす制作裏話

ダンブルドアの校長室に潜入、写真レポート

ピエール氏との囲み取材を終えて案内されたのは、ダンブルドアの校長室。荘厳な雰囲気を纏う部屋の周りには低い柵が設けられており、来場者は柵の外側から部屋を一望することができる。
しかし今回特別に、ピエール氏の案内により部屋の中へ入ることができた。ダンブルドアの校長室といえば入室の際に合言葉が必須だが、今回は免除。柵を通り抜けるだけで貴重な部屋の中へ足を踏み入れることができた。
校長室全体をデザインしたのは、美術デザイナーのスチュアート・クレイグ。カメラにはほとんど映らないスペースの隅々までも趣向を凝らした。さすがはホグワーツで最も高い塔に位置している部屋とだけあり、空間の奥行きも広々としている。壁には歴代のホグワーツ校長48人の肖像画が飾られ、温かい雰囲気だ。

部屋の中央にはダンブルドアの衣装の展示。衣装だけでなく、髪の毛や髭までもがリアルに再現されている。

ダンブルドアの作業机にもクローズアップ。机の上には手記のような書物が置かれ、羽根ペンや虫眼鏡も丁寧に並べられている。こうした小道具からもダンブルドアの洗練された人となりが滲み出ているようだ。

部屋を取り囲むようにして備え付けられた書棚には博識のダンブルドアが全て読んだのだろう、分厚い書物が所狭しと収納されている。筆者はピエール氏に、「ここにある無数の書物は原作小説でも描かれていないものばかりだと思いますが、何を参考にしていかに再現したのでしょうか」と訊いてみた。これには「参考にできる資料が無いこともあるので、そういった時は自分たちの知恵や想像力を駆使します」とピエール氏。自由度も高い一方、その分責任も大きいのが小道具制作という仕事なのだ。
映画劇中ではほとんど映し出されないが、部屋の奥にはラウンジがある。複数人掛けのソファと1人掛けのソファ、神秘的な魔法アイテムが置かれた丸テーブル、そして眠るダンブルドアの肖像画。華やかな調度品の数々が配置されている。
中世の連作タペストリー「一角獣狩り」をモチーフにした壁掛けもかけられており、豪華絢爛な内装だ。取材中、部屋中のありとあらゆるものに目を丸くしてしまったことを考えると、ホグワーツ2年生の時に初めて校長室に入ったハリーはどれだけ冷静だったのだろうと驚かされるばかりである。
ツアーの最後には、ピエール氏が部屋の中央に立ち、写真撮影。これだけ多くの小道具を手がけたピエール氏をはじめ、スタジオツアー東京では、壮大な世界観を生み出した裏方たちの影の努力も存分に感じることができる。

「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター」概要

ワーナー ブラザース スタジオツアー東京は、映画でも人気のホグワーツの大広間、ダイアゴン横丁、9 と¾線などのセットに実際に足を踏み入れられるほか、世界初となる東京独自のセットがあるのも大きな魅力のひとつ。映画制作の裏側の秘密を発見しながら、ほうきに乗ったり、ホグワーツの肖像画になったり、観客になってクィディッチの試合を応援したり、様々なインタラクティブな体験ができるエリアもある。世界最大のバタービールバーでは、魔法使いの飲み物であるバタービールを飲んだり、カフェでは英国風の食事やデザートも楽しめる。
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