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「スター・ウォーズ:ビジョンズ」は「黒澤明監督の作品を思わせる雰囲気」─『The Duel』『のらうさロップと緋桜お蝶』場面写真&あらすじ公開

スター・ウォーズ:ビジョンズ
(C)2021 TM & (C) Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

日本を代表する7つのアニメスタジオが独自の“ビジョン”で描く9つの新しい物語「スター・ウォーズ:ビジョンズ」が、2021年9月22日(水)よりDisney+(ディズニープラス)で独占配信開始となる。

この度、神風動画が制作の“旅を続ける浪人の男とドロイド”を描く『The Duel』、そしてジェノスタジオ制作の“種族を超えて紡がれる家族の絆”を描く『のらうさロップと緋桜お蝶』の場面写真、そして全く明かされてこなかったストーリーの一端が公式に発表された。

『The Duel』

スター・ウォーズ:ビジョンズ
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旅を続ける浪人の男とドロイド。その日、ふたりが立ち寄った村は長い間、日々、野盗集団による過酷な暴力の犠牲となっていたが、村人たちは意を決し少しずつ集めた金で雇った用心棒たちと行動を起こす。当初は優勢にみえた用心棒たちだったが、現れた野盗の女ボスによって形勢は逆転してしまう。番傘型の赤いセーバーを携えた彼女はシスだったのだ。一部始終を見ていた浪人は真っ直ぐシスの元へと向かっていく。

公開された場面写真では、主人公でドロイドと旅を続ける“ローニン”が赤いライトセーバーを刀のように引き抜くシーンが描かれている。まさにライトセーバーを持った浪人というキャッチーなビジュアルで注目を集めることになるだろう。本作には全体的に黒が使われ、まさに『スター・ウォーズ』に影響を与えた黒澤明監督の作品を思わせる雰囲気が漂っている。ジョージ・ルーカスが日本の兜や刀、着物などから影響を受けて制作された『スター・ウォーズ』だが、本作では神風動画の水﨑淳平総監督が日本文化と『スター・ウォーズ』らしさを見事に融合させ、日本のクリエイターだからこそ描けた『スター・ウォーズ』が誕生した。

水﨑淳平総監督は、テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニングや、テレビアニメ「ポプテピピック」、劇場版アニメーション『ニンジャバットマン』などを手掛け、日本のアニメーション業界の第一線で活躍。本作ではキャラクターデザインを『ニンジャバットマン』でもタッグを組んだ岡崎能士が作り上げ、そのキャラクタービジュアルに合わせて作品を制作していった。水﨑総監督は「キャラクターデザイナーの岡崎さんがとにかく『スター・ウォーズ』フリークなので、自分から何かリクエストするよりも岡崎さんの頭から溢れてきたものにストーリーや世界観を補足していく役割を担うことにしました。『スター・ウォーズ』の大ファンである岡崎さんの想像を邪魔しないことが、そのままファンへの魅力に直結すると思い取り組みました」と制作の裏側を明かしている。

しかし、水﨑総監督も『スター・ウォーズ』との出会いは小学生の頃に見た『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』。それから『スター・ウォーズ』の虜になり、とくに『スター・ウォーズエピソード1/ファントム・メナス』と『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』が大好きだそうだ。本作にも同作のシーンをオマージュとして取り入れるほど、『スター・ウォーズ』愛に溢れている。水﨑総監督は『スター・ウォーズ』シリーズから影響を受けた部分について、「実際に取り入れた例をあげるとすると、スカイウォーカーサウンドとの音響作業で、『ファントム・メナス』のダース・モールとクワイ=ガン・ジンとの戦いの効果音を一部そのまま使わせていただいた部分があります。ぜひ探してみてください」とファンには嬉しいサプライズを教えてくれた。

主人公ローニンを演じた声優てらそままさきは、「映画ファンなら誰しもが知っている『スター・ウォーズ』という名を冠する作品に参加出来きる事に喜びを覚えました。大変光栄なことだと思います」と声優を務めることへの喜びを語る。さらに本作で演じたローニンについては、「黒澤映画『用心棒』の三船敏郎氏(浪人の桑畑三十郎役)でしょうか」と、黒澤映画を例に挙げる。最後に「余計なものを削ぎ落とした日本語の言葉の味わいを感じていただければ幸いです」と、ファンに向けてメッセージを寄せた。

『のらうさロップと緋桜お蝶』

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銀河帝国の強制労働者として捕らえられていた孤児のロップは、ある日辺境の惑星タオに生きる一家の長・弥三郎と、その娘・お蝶と出会う。3人は種族を超えて「家族」となるため日々を穏やかに過ごしてきた。しかし、帝国に対する考え方の違いから、弥三郎とお蝶は徐々に擦れ違い、ついに弥三郎が独断で帝国基地への爆破テロを強行する事態となってしまう。ロップがふたりの仲を取り持とうとする中、帝国将校が目の前に立ちはだかってきて……?

場面写真では、左側にウサギのような姿をした種族の孤児のロップと右側に惑星タオに生きるお蝶が不安そうな表情で何かを見つめる姿が描かれている。ロップは、五十嵐監督が“思わず抱きしめたくなるキャラクター”にしようと描いたキャラクターで、まさに日本のアニメーションらしい可愛さが溢れている。そして、『スター・ウォーズ』シリーズで描かれてきた“家族”をテーマに、ロップとお蝶、弥三郎が紡ぐ新たな家族の物語から目が離せない。

本作の五十嵐祐貴監督は、テレビアニメ「呪術廻戦」のエンディングの作画や、テレビアニメ「映像研には手を出すな!」の絵コンテなどを手掛けるなど、今最も注目のアニメーター。五十嵐監督は物語の着想について、「『スター・ウォーズ』はライトセーバーやジェダイの物語である、そしてそれは黒澤映画や時代劇から強く影響を受けているというのは当然のこととして、そのジェダイの物語の拡張性や多様性といったものが、最も『スター・ウォーズ』らしさであると思います。本来ジェダイの物語はスカイウォーカー家やパルパティーン家の血縁の物語にとどまりません。そういった『スター・ウォーズ』の拡張可能性を表現するために、主人公は非血縁であり、その絆をめぐってライトセーバーが継承される話にしようと思いました」と振り返っている。

主人公がウサギのような姿の種族であるロップというキャラクターにした理由について、「非血縁の主人公は、日本文化の中にある“キャラ”というものでなければいけないと思いました。“キャラ”というのはリアルな人間ではなく、日本の美少女キャラクターに代表されるような、ビジュアルもパーソナリティも極端にデフォルメされた存在です。これは日本のアニメ・マンガ文化の原点にその表現の歴史があって、手塚治虫さんの『地底国の怪人』の耳男がそのスタート。耳男というのはウサギ人間の“キャラ”であるので、今回も文字通りウサギ型人間種族の女性主人公でいこうと考えていったわけです。思わず抱きしめたくなるようなキャラクターにしようと開発していきました」と語っている。

そして最後に本作を楽しみにしているファンに向けて、「本作は短い作品ではありますが、『スター・ウォーズ』の世界の可能性を少しでも押し広げられるように、さまざまなことを考えながらスタッフ一同頑張って作ってきました。ロップやお蝶といった新しいキャラクターたちが、『スター・ウォーズ』を楽しみに待っていた、あるいは『スター・ウォーズ』に今まで触れてこなかった、皆様の心の中に残ってくれたら幸いと思います」と熱い思いを明かした。

主人公で大きな瞳が可愛らしいウサギのロップを演じた小林星蘭は「スター・ウォーズ」について、「アクションや規模がかっこよくて、非現実が現実のように見える、誰もが1度は憧れる作品!というイメージでした」と語り、「まさかあの『スター・ウォーズ』に!?という衝撃が大きかったし、まだまだ声優として駆け出しの私を選んで頂けたことが本当に嬉しかったです。日本の方だけではなく世界中の方に自分の声で見てもらうことが出来るので、見た方がどのように感じ取るのかなとワクワクしています」と、声優を務めることへの喜びを明かした。

本作で小林が演じるのは、帝国に捕らえられていた孤児のロップというキャラクター。小林はロップについて「最初は少し臆病な部分もありますが、相手の気持ちにすごく寄り添ってくれたり本人なりの希望を持っていったりと、とても魅力的な可愛い子です!!物語が進むにつれてその性格や信念がより理解できるかと思います」と明かしている。そして本作の見どころについて「ロップとお蝶と弥三郎が出会い、種族が違う中で生まれる絆って一体なんなんだろう、『家族ってなんだろう?』と考えながら見ると、よりこの世界観を体感出来るかなと思います。アクションシーンは何度も頑張ったので楽しんで頂けたら嬉しいです!!」と、本作を楽しみにしているファンに向けてメッセージを語った。

「スター・ウォーズ:ビジョンズ」はディズニープラスにて2021年9月22日(水)より独占配信開始。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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