『バットマンvsスーパーマン』唯一の日本人女性、スーパーモデル出身TAOとその役どころマーシー・グレイブスに迫る

2016年3月25日、日本や全米を含む世界各地で封切られる映画『バットマンvsスーパーマン』。人類のために戦い続けた2大ヒーロー、バットマンとスーパーマンの対決の行方は大いに気になるが、他にももうひとつ、今作について我々日本人が気になる点がある。
それは、今作に唯一の日本人として出演する女優「TAO」の存在だ。
TAOは、今作のヴィラン、レックス・ルーサーの秘書マーシー・グレイブスを演じる。スラリとしたスタイルに黒いドレス、黒い髪に黒縁眼鏡をかけたTAOは美しくも怪しげな空気を作品に添えている。

TAOとは

The Japan Times「自信に溢れながらも控えめで、どこか内気」と評するTAOの本名は岡本多緒。1985年5月22日の千葉県生まれだ。
14歳の時に日本でモデルデビューを果たし、その後パリコレ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークでファッションモデルとして活躍し、2009年にはラルフローレンの広告モデルに起用される。これは、日本人としては異様の抜擢であった。

tao

http://taookamoto.com/index.html?linksc

http://asianmodelsblog.blogspot.jp/2011/04/ad-campaign-tao-okamoto-for-ralph.html

http://asianmodelsblog.blogspot.jp/2011/04/ad-campaign-tao-okamoto-for-ralph.html このおかっぱのようなヘアスタイルは”TAOヘアー”と呼ばれ、ファッション業界ではブームになったと言う。

実は今作のマーシー・グレイブス役のキャスティングも異例の抜擢だ。劇中で彼女が演じるマーシーは、原作では日本人でもなければアジア人でもない。

「そもそも彼女は日本人でもアジア人でもなかったので、そこへキャスティングしていただいたことはすごく光栄でした。」

『バットマンvsスーパーマン』出演のTAO、会いたい人と続々共演の夢叶う「H・カビルも…信じられなかった」 | マイナビニュース

原作のマーシー・グレイブス

オリジナルのマーシー・グレイブス(Mercy Graves)も映画同様、レックス・ルーサーの秘書として登場する。
スーパーパワーは持ち合わせていないが格闘戦術に長けており、また銃火器の取り扱いにも慣れている。アニメ版のマーシーは、冷酷な殺人マシーンという設定になっている。

マーシーグレイブス

http://youngjustice.wikia.com/wiki/Mercy_Graves

異例の抜擢

そもそもアジア人ですらないマーシーのキャスティングにTAOが選ばれたのは何故なのだろうか。
ある作品に出演していたTAOの姿がザック・スナイダー監督の目に留まり、監督の方からラブコールを送られたのだという。

その作品とは、マーベル映画『ウルヴァリン:SAMURAI』だ。

ウルヴァリン:SAMURAIでのTAO

http://ja.fanpop.com/clubs/the-wolverine/images/37000637/title/tao-okamoto-photo

モデルとして世界的に活躍してきたTAOのハリウッド女優としてのキャリアは、この2013年の『ウルヴァリン:SAMURAI』での矢志田真理子役からスタートした。彼女は同作への出演について、控えめに語る。

「私が”ウルヴァリン”に選ばれたのは、他に英語を話せる日本人女優がいなかったからです。」

今作『バットマンvsスーパーマン』の出演については、「前作(ウルヴァリン)のおかげで、私の国籍によるものではありません。」と言う。

「”バットマンvsスーパーマン”での私の役柄は日本人ではありません。でもザック・スナイダー監督が”ウルヴァリン”で私を観て、どうにか私を使いたいと思ってくれたみたいです。」

The Japan Times

「監督が私のモデル時代のある写真がすごく気に入ったようで、そこからインスパイアされ、劇中では黒縁のメガネをかけています」

『バットマンvsスーパーマン』日本人女優・TAOの場面写真が公開 | ORICON STYLE

TAOが日本人?海外の反応

2014年6月、マーシー・グレイブス役に日本人のTAOが抜擢されたと伝えていたComicbookmovie.comの記事には、「クールだね!」「アニメではアマゾン出身という設定なのだが」「マーシーはアジア人じゃないじゃん」など賛否両論の意見が飛び交っていた。

また、海外の映画メディアColliderは2015年7月に公開した動画内で、TAOの起用について以下のようにディスカッションしている。

「いいアイデアだと思うよ。彼女がマーシー・グレイブスを演じるという噂を聞いた当初は、新キャラクターだと伝えられていたけど、実際はマーシー・グレイブスだったと判明した。
みんなアニメシリーズに登場する彼女が大好きで、ルーサー・レックスのボディーガードや運転手、世話役、副司令官としてピッタリだと思う。

今回のキャスティングで彼女は…なんて名前だっけ?
「思い出せないな…名前は…」
「タオ…オカモト…?」
「そんな感じの名前だ」
彼女はウルヴァリンに出て、いい仕事をしてたよね。
「そうだった、名前は…、クリコ…?思い出せないな…」
たしか…マヤン…?
(スタッフ)「マリコ」
マリコ!ありがとう。
とにかく、彼女はいい女優だと思う。だから、早く彼女がマーシー・グレイブスを演じているところが観てみたい。クレイジーなアクションシーンに期待したいね。」

僕が良いなと思うのは、子分の描かれ方が変わっていってるところだ。 これまではだいたいデカい悪役にはデカい子分がいる、というのが通例だった。
でもキングスマンでは、サミュエル・L・ジャクソンの子分は綺麗でスマートで恐ろしく、頭脳明晰な女性だった。
グレイブスの役でも、めっちゃくちゃ賢くて頭の切れる役だといいな。
予告編を観ても、すごくスマートそうに見えて、同時に殺人的でものすごく恐ろしいようにも見える。もし劇中でもそう描かれるなら、僕はすごく興奮するね。」

撮影現場でのTAO

日本人らしく、シャイで少し内気な性格のTAOは、スーパースターらが集う撮影現場では少し怖気づいたそうだ。彼女は現場では「ゲストのようだった」と感じ、ベン・アフレックに話しかけるのは「恐れ多かった」と語る。

「”バットマンvsスーパマン”の撮影では、ひと月に数日出番があるだけでしたので、いつも現場の外に居ました。”ハンニバル”の現場のほうが毎日のように直接関わっていたので(当時TAOはドラマ版”ハンニバル”にも出演していた)、キャストやクルーの皆さんと関係性を構築する事が重要でした。はじめのうちは、既に成功を共にしたファミリーの中に飛び入り参加した部外者のような感じで神経を使いましたが、みなさんが積極的に私をもてなしてくれました。」

The  Japan Times

マイナビニュースのインタビューでは、撮影現場の様子をこう明かしてくれている。

「ヘンリー・カビルさんがスーパーマンの、あの格好で普通に歩いていたので、すごく不思議な感じがしました。どうしてもスーツに触りたかったのですが、”触らしてください”と言うことってセクハラかなと思い、恥ずかしくて言えなくて(笑)。なので、コスチュームの担当の方にお願いして、彼が脱いでいる状態で、スーツだけ触らしてもらいました。カッコよくてアガりましたね(笑)。」

そんなTAOは、「バットマンとスーパーマンどちらが好き?」という質問に、迷わずスーパーマンと答えている。曰く、「地球ではなく別の星からやってきた彼に対し特別な思いを抱いている」そうだ。( 参照:映画ナタリー
ハリウッドという異世界でたったひとりの日本人女性として凛と挑む彼女にとって、スーパーマンにはシンパシーを感じるのだろう。

演技デビュー自体がハリウッドが初だったため、日本とアメリカの「演じ方」のギャップに迷うことは無かったようだ。

日本の監督さんが、アメリカのお芝居は流れるような連続性があって、そこには少し間もあるけれども、本当に普段の会話のように進行していく傾向があるとおっしゃっていて。でも、日本は歌舞伎の文化が根付いているから、見栄を切るお芝居をする人が多いと。だから、そこには不思議な間があると。それは言われないとわからないことでした。そもそものお芝居が違うということを知りました。

『バットマンvsスーパーマン』出演のTAO、会いたい人と続々共演の夢叶う「H・カビルも…信じられなかった」 | マイナビニュース

 バットマンとスーパーマンが対決するという、映画史としてもエンターテイメント史としても歴史的な一作に、たったひとり日本人として参加した女性、TAOに我々は特別な感情を抱かざるをえない。今作では本人も「セリフが少ない役」と説明しているが、今作を皮切りに始まる『ジャスティス・リーグ』シリーズに連続して登場する事になれば嬉しい。

『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』では、彼女の存在に注目して鑑賞するのも、楽しみ方のポイントの一つだろう。

最後に、TAOのスナップを幾つか紹介して締めくくりたいと思う。

http://www.taookamoto.com/

http://www.taookamoto.com/

http://taddlr.com/celebrity/tao-okamoto/

http://taddlr.com/celebrity/tao-okamoto/

TAOさんのインスタグラム

 

BATMAN v SUPERMAN : DAWN OF JUSTICE

バットマン vs スーパーマン : ジャスティスの誕生

About the author

インド旅行中、たまたま現地新聞に写真を撮られて掲載されるというミラクルを起こしました。持ってる男。THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。

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Comments

  • oriver_cinema (@oriver_cinema) 2016年3月25日 at 7:30 AM

    『#バットマンvsスーパーマン 』唯一の日本人女性、スーパーモデル出身TAOとその役どころマーシー・グレイブスに迫る
    https://t.co/QLznAA4Ou9

    Reply
  • oriver_cinema (@oriver_cinema) 2016年3月26日 at 12:10 PM

    #バットマンvsスーパーマン に唯一登場する日本人女性、TAOの活躍に注目!
    https://t.co/QLznAA4Ou9

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