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「ヴァンパイア・ダイアリーズ」イアン・サマーホルダー、「東京コミコン」で熱いステージ ─ あふれるサービス精神、新作「V Wars」も

「東京コミコン2019」イアン・サマーホルダー
© THE RIVER

2019年11月22日(金)~24日(日)開催の東京コミコン2019」2日目の昼、ステージに「ヴァンパイア・ダイアリーズ」「V-Wars」のイアン・サマーホルダーが登場した。司会を務めたのは、「東京コミコン2019」広報部長でフリーアナウンサーの宇垣美里。聞き手として杉山すぴ豊も登壇した。

宇垣に呼び込まれたイアンは、自分のスマホで動画を自撮りしながら登場。「ハロー、トーキョー!」と叫べば、客席や、ステージエリアの外にまで広がった観客から歓声が飛んだ。腰に提げていたのは、血を思わせる赤いドリンク。イアンの代表作「ヴァンパイア・ダイアリーズ」は2009年から2017年まで放送された長寿シリーズで、イアンはヴァンパイアのデイモン・サルバトーレ役を演じていたのだ。

「東京コミコン2019」イアン・サマーホルダー
© THE RIVER

宇垣に「赤い飲み物を持ってますね」と言われるや、イアンは「僕にとってはコーヒーみたいなもの。エネルギーと活力がもらえる、不滅のドリンクです」と口にして、宇垣&杉山とハイタッチ。「アー・ユー・ハッピー?」と繰り返し、「来られてホントにうれしい、みなさんに感謝してます!」と挨拶した。そのノリの良さと勢いが、登場からものの数十秒で炸裂だ。

「東京コミコン、楽しんでますか? 日本のファンはいかがでしょうか」と尋ねられるや、イアンは「とっても楽しい。みなさんの一人一人、全員が素晴らしいですよ」と答えた。「すごく感謝してます。サンキュー、サンキュー、サンキュー」。ステージから会場の端にいるファンを指さして、「バッチリ見えてますよ!」とサービスも忘れなかった。

「東京コミコン2019」イアン・サマーホルダー
© THE RIVER

トークの進行は、「ヴァンパイア・ダイアリーズ」をすべて観ているという宇垣が担当。8シーズンを通じて、1800年代から現代まで長い期間を生き抜くキャラクターであり、悪役にもヒーローにもなる人物をいかに演じたかという問いかけには、「役づくりは…そうですね、まずは人を何人か殺したりしました」。宇垣が「本当ですか?」と聞き返すと、「そんなわけないでしょ、違法ですよ」と応じた。「2世紀も生きている人を演じるのはとんでもないこと。歴史をさかのぼる物語もスゴい。でも自分にとって大きかったのは、デイモンとステファン(弟)が若い頃は愛し合っていて、ハッピーだったということです」と話した。

撮影を振り返って、イアンは「学校や職場に長いあいだ通っていると、一種の家族のようになっていきますよね。それを8年間もやったわけです」と語る。「そんなに続いたのはみんなのせいですよ! みなさん全員のせいなんだ! サンキュー、サンキュー、サンキュー!」。20分強のトークの間に、イアンはステージから客席に向けて何度も「サンキュー」と口にした。

「東京コミコン2019」イアン・サマーホルダー
© THE RIVER

現在、イアンは新作となるNetflixオリジナルシリーズ「V Wars」シーズン1の配信開始を2019年12月5日に控えている。今回、シーズン2の撮影で多忙な中での来日が実現したのだ。そんなイアンは、あまりにも「ヴァンパイア・ダイアリーズ」を長い間撮っていたため、「V Wars」の撮影中でも「『ヴァンパイア・ダイアリーズ』に会いたいと思うこともあります。テレビ史上最高のスタッフでした、また会えたらいいですね」。

「V Wars」でイアンが演じているのは、「ヴァンパイア・ダイアリーズ」のヴァンパイア役から一転、今度は科学者役だ。その変化を語る際、イアンは「ちょっと長くなるから、近づいて」と宇垣を引き寄せつつ、真剣に語り始めた。

「デーモン役は本当に楽しかったんです。愉快かと思えば、卑劣だったり、爽やかだったりする。セクシーな人でもあったし、クソ野郎でもあった。それでも愉快なところがあったので、気に入ってもらえたのかなと思っています。ただ、あまりに長くデーモンを演じていたので、(今回は)善人を演じられるのが本当に嬉しいんですよ。ずっとスーパーヒーローを演じたいと思っていましたしね。でも、なぜスーパーヒーローがスーパーパワーを手に入れたかといえば、それは彼が良い父親であり、良い科学者であり、良い夫だったから。だから僕が思うに、良い父親や良い科学者、良い夫はスーパーヒーローなんです。あらゆるところにポジティブな影響を与えますしね。」

もっとも、「V Wars」で演じるドクター・スワン役は「ナイスガイではあるけれど、大変な目に遭っていき、まるで別人のように、獣のように変化する」役柄でもあるのだとか。「そういう変化をたった10話で演じるんですが、それが面白いところです」。そして、自分の言葉にじっと耳を傾けていた観客や宇垣、杉山に「サンキュー、サンキュー、サンキュー!」と指をさして感謝した。「みんな、本当に大好き!」。

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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