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【レポート】「東京コミコン2018」で王の誕生日を称えよ!『バーフバリ』バラーラデーヴァ役ラーナー・ダッグバーティに民衆大熱狂(写真49枚)

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

幕張メッセがマヒシュマティ王国に変わった日

2018 年11月30日(金)~12月2日(日)開催の「東京コミコン2018」(幕張メッセ)の最終日、メインステージにて、東京コミコン&ムービープラス共催『バーフバリ』ラーナー・ダッグバーティQ&Aが開催された。

大人気のインド映画『バーフバリ』で主人公バーフバリの兄バラーラデーヴァ王を演じるラーナーの登場に、超満員の客席は熱狂。王を称える「ジャイホー!」の声が客席から飛びまくる、トークとは思えないアツすぎる約30分間となった。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

東京コミコンでバラーラデーヴァ王を称えよ!

幕張メッセにバラーラデーヴァ王を迎えるにあたって登場したのは、司会を務めた杉山すぴ豊氏と、『バーフバリ』絶叫上映に携わる「V8 JAPAN」メンバーのお二人。『バーフバリ』を観ていない観客のために作品を紹介するべく登場するも、すでに客席は95%以上(推定)マヒシュマティの民。「まだ観ていない人?」という問いかけに、なんと数人ほどしか手が上がらない事態となっていた。

このたびファンの願いが叶っての(結願:けちがん)来日となったラーナーは、来たる12月14日が34歳の誕生日。サプライズでのお祝いの段取りが国民一同に仕込まれたあと、会場が一丸となっての「ジャイホー!ジャイホー!」コールでラーナーが登場した。日本語による「コンニチハ!」の第一声で客席からは悲鳴があがる。マヒシュマティの民たち、完全に国王の虜である。

「みなさんに、心の底からありがとうと伝えたいです。その思いでインドからやってまいりました」。客席からはしばらく悲鳴がおさまらず、「かっこいい…」「好き…」との声が方々で漏れた。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

『バーフバリ』、そしてバラーラデーヴァ役

イベントの開催に先がけて、ラーナーには『バーフバリ』ファンからの質問が数々寄せられている。今回のトークは杉山氏による司会のもと、ラーナーが質問に答えていく形で進行した。最初の質問は、「『バーフバリ』が日本でこれほどの人気だということをご存知でしたか?」というものだ。

「みなさんがこの映画を発見してサポートしてくださったこと、愛情をもって作品を育ててくださったことを幸せに思っています。みなさんのツイートは拝見していますし、SNSでも色々とフォローしています。監督や出演者たち、クマラ・ヴァルマ役のスッバラージュが来日していることは知っていますよ。いろんな話を聞いていて、すごく圧倒されているんです。ありがとうございます。」

王が語りかけるや、すかさず民からの「ジャイホー!」「ジャイホー!」の声が飛ぶ。ラーナーは『バーフバリ』の魅力はストーリーにあるとして、「ある意味で、私たちは小さい世界に生きているんだと実感しますね。感情には誰もが共有できて、母は母、兄弟は兄弟、家族は世界共通なんだと。ハイデラバードで生まれたテルグ語の物語が、これだけ多くのみなさんに届いたことを嬉しく、誇らしく思いますし、これからもこうした形でもっと多くの方々に繋がれればと思います」と語った。

ここで杉山氏は、『バーフバリ』の魅力はストーリーのみならず、神話の登場人物に生命を吹き込んだ俳優たちにもあると強調。「ラーナー氏なくして『バーフバリ』の成功はないと思うんですが、いかがですか」と呼びかけると、民たちからは歓声があがった。
これに対してラーナーは「本当にありがとうございます」と答えながらも「映画づくりはチームワークです。一人一人、関わったひとたちの努力だと思います」と応じた。「S・S・ラージャマウリ監督が導いてくれたこと、プロデューサーのショーブ(・ヤーララガッダ)やプラバース(バーフバリ役)、アヌシュカ(・シェッティ、デーヴァセーナ役)、全員の尽力だと思います」。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

自身の役どころについて、ラーナーは「僕はバラーラデーヴァのすべてが大好き。すごくパワフルで、とても強くて、そして一切ブレない。全部が大好きなんですよ」と話した。つづく「あえて嫌いなところを挙げるなら…」との質問には「バラーラデーヴァ、大好きです。嫌いなところなんてありませんよ」と答えた。「みなさん、バラーラデーヴァ好きですよね?」との呼びかけに、民たちは大歓声で応えている。

ちなみにバラーラデーヴァを演じるにあたって、参考とした悪役はいたのだろうか? この問いかけに、ラーナーは「具体的な悪役のキャラクターはいないんです」と述べつつも「『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーは常にお気に入りのアンチヒーローですね」と話した。

ラーナー・ダッグバーティとアメコミ

ところでラーナーは、マーベル映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)のテルグ語版で悪役サノスの吹き替えを担当している。
収録の感想について「サノスを演じるのはすごくエキサイティングでした。収録のためにいち早く作品を観られたのがファンとしては嬉しかったですね。サノスは本当に強くて、自分自身を確立しているキャラクター。あらゆる強力なヒーローが立ち向かってくるのが魅力だと思います。次回作も楽しみです」と話した。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

また「東京コミコン 2018」のオープニング・セレモニーでは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『マイティ・ソー』シリーズでロキ役を演じているトム・ヒドルストンとラーナーが同じステージに登場。トムとの共演については「ファンとして大興奮でした。『アベンジャーズ』『マイティ・ソー』ではロキに注目しちゃいますね」とコメントした。「(トムは)本当にすばらしい俳優ですよね。ロキという役柄を非常に美しく演じていらっしゃいます。」

ところで『バーフバリ』と『マイティ・ソー』には“兄弟の物語”という共通点がある。ラーナーいわく「バラーラデーヴァは“パワフル・ビッグ・ロキ”だと思います」

東京コミコン2018 オープニングセレモニー
オープニングセレモニーより ©THE RIVER

もともとアメリカン・コミックの大ファンだというラーナーは、自身を「アメコミに育てられた世代」だと語り、お気に入りのコミック映画として『ザ・ファントム』(1996)を挙げた。杉山氏も「マニアックなので後で検索してください」と語るセレクトだ。スーパーマンやバットマンといったDCヒーローのほか、『スター・ウォーズ』の大ファンであることを明かしている。杉山氏いわく、ラーナーは「東京コミコン 2018」の会場で『スター・ウォーズ』グッズをたくさん購入しているということだ。

ちなみにアクション映画やアクションゲームを愛するラーナーは、東京・渋谷の「JOYPOLIS VR SHIBUYA」で『ターミネーター』のVRゲーム「TERMINATOR SALVATION VR」を体験したという。

客席一体のバースデー・サプライズ

日本のファンに対して、ラーナーは「みなさんに『バーフバリ』を見つけていただき、楽しんでいただき、深く愛していただいていることを本当にうれしく思います。この物語が国境を超えて日本に届いたことがうれしいのです。もっと一生懸命に、よりよい物語や映画を作りたいと思います。アリガトウ」とメッセージを送った。
ファンからの「ありがとう!」「ジャイホー!」という声が飛ぶなか、ここでラーナーが会場全体のセルフィー(自撮り写真)を撮影することに。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
スマホ片手のバラーラデーヴァ国王 © THE RIVER
東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

満面の笑顔で撮影を終えたラーナーは、「ありがとうございました、本当にうれしいです」と話して早々にステージを去ろうとする。もちろんこれはジョークで、杉山氏が「まだです、まだあるんです」と静止するとラーナーは嬉しそうにニコニコしていた。民たちから「かわいい…」との声が聞こえる中、ついにバースデー・サプライズが執り行われる。

ラーナーの誕生日を祝うバースデーケーキが登場し、同じく来日していたプロデューサーのショーブ・ヤーララガッダ氏もステージに登壇。会場全体で「ハッピーバースデー、ラーナー」と歌うと、少しだけ恥ずかしそうな笑顔を見せてくれた。フォトセッションの途中には、誕生日を祝するチョコレートのプレートをパクリ。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER
東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

なお、今回のイベントはファンたちの写真撮影もOK。フォトセッションの途中に「ジャイホー!ジャイホー!」との声があがると、ラーナーは「ジャイ!マヒシュマティ!」と応じて民衆を興奮の渦に叩き込んでいる。
杉山氏がプロデューサーのショーブ氏に「これだけ人気なので、バラーラデーヴァのスピンオフを作ってくれないでしょうか」と提案すると、ショーブ氏は「まだ企画はないんですが、もしかするとそのうち」と答えた。

ちなみに劇中では“暴君”バラーラデーヴァを演じたラーナーは、幕張メッセに集まった民たちに丁寧な気配りをみせている。『バーフバリ』やバラーラデーヴァのコスプレ、お手製の武器を持ち込んだファンには「みなさんグッズをお持ちですが、手作りで素晴らしいですね」とコメント。来日については「やりたいこと、行きたいところが本当にたくさんあります」として、「皆さんに愛してくださる映画に出て帰ってきたいと思いますし、機会があれば日本の映画にも出てみたいと思います」と話した。

イベントの最後には、ファンからの「ラーナーにテルグ語を喋ってほしい」とのリクエストに応じて、テルグ語で日本のファンへのメッセージが送られた。「みなさんの一人一人に大きな感謝を、心の底からお伝えしたいと思います」。ラーナーはファンに深々と挨拶すると、日本語で「サンキュー、愛してます」と口にするとステージを去った。

フォトセッションの途中もファンからは「ジャイホー!」「ジャイ!バラーラデーヴァ!」との声がやまず、ラーナーもそのつど丁寧に応じるさまは、まさに民と国王の信頼関係あふれる結びつきを示すもの。国王の去った会場には民たちの熱気が残り、王を称える言葉が続いていたことを記しておきたい。

東京コミコン2018 ラーナー・ダッグバーティ
© THE RIVER

『バーフバリ』国王訪日記念!3ヶ月連続特集放送

本イベントを主催したCS映画専門チャンネル「ムービープラス」では、ラーナー・ダッグバーティの来日を祝して「『バーフバリ』国王訪日記念!3ヶ月連続特集」が実施される。

オリジナル番組「密着!ラーナーさん in 東京 Vol.1」や、ラーナーの出演作品である『ルドラマ・デーヴィー(原題)』(2015)、『バンガロール・デイズ(原題)』(2016)などが2019年1月から3ヶ月連続で特集放送されるとのこと。「密着!ラーナーさん in 東京 Vol.1」の詳細はこちらのウェブサイトをご覧いただきたい。

映画専門チャンネル「ムービープラス」 公式サイト:http://www.movieplus.jp/

ギャラリー

「東京コミコン2018」開催概要

東京コミコン

会期:
2018年11月30日(金)12:00~19:00
2018年12月1日(土)10:00~19:00
2018年12月2日(日)10:00~18:00

会場:幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール

チケット情報

前売入場券

※チケットぴあ、ローソンチケット、イープラスの3社で発売
発売:2018年9月1日(土)10:00~2018年11月29日(木)まで
11月30日(金):一般2,800円(税込)中高生2,200円(税込)
12月1日(土)、2日(日):一般3,200円(税込)中高生2,200円(税込)
詳細につきましては、オフィシャルサイトにて後日発表となります。
※英語でのご案内、海外在住の方はこちらのサイトをご利用いただけます。
Tickets for English Speaking persons and non-residents are available at:http://hollycontokyo.com/

当日入場券

※チケットぴあで発売
発売:2018年11月30日(金)0:00~
一般3,500円(税込)中高生2,500円(税込)
詳細につきましては、オフィシャルサイトにて後日発表となります。

「東京コミコン 2018」公式サイト:http://tokyocomiccon.jp/

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。