『トランスフォーマー/リベンジ』過酷すぎる制作の舞台裏 ― 脚本家のストライキ&膨大なCG作業

映画『トランスフォーマー』シリーズの第2作『トランスフォーマー/リベンジ』(2009)について、“ハリウッドの破壊王”との異名をもつマイケル・ベイ監督が、のちにその過酷な舞台裏を暴露していたことをご存知だっただろうか。

2010年冬~2011年春、第3作『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』(2011)のプロモーションで複数のメディアに登場したベイ監督は、『トランスフォーマー/リベンジ』について自ら厳しいコメントを連発している。たとえば、英Empire誌のインタビューを見てみることにしよう。

「(『トランスフォーマー/リベンジ』では)いろんな失敗をしました。現実的な過ちは、神秘的な世界へ入っていったこと。改めて見直すとダメですね。脚本家のストライキが始まるんで、とにかく急いだんです。3週間でストーリーを作らなきゃいけない映画づくりなんて、本当にひどいですよ。」

ここで監督が言及しているのは、2007年11月~2008年2月に行われた全米脚本家組合による約3ヶ月のストライキのこと。『トランスフォーマー/リベンジ』はこの影響をダイレクトに受けたのである。なにせベイ監督は「どういう映画にするかという14ページのアイデアだけで数ヶ月間の準備を進めていた」といい、脚本が完成しないまま制作に突入していったというのだ。

The Los Angeles Times誌のインタビューでは、脚本のトラブルやスケジュールの問題が説明されている。

「(制作は)厳しかったですよ。映画の規模が大きすぎたし、結末が多すぎた、あるいは結末のような場面が多すぎたんです。それにアニメーション(VFX作業)の量もすごく多かったので、時間を使い切ってしまって。2作目のために1作目の時点でスケジュールを(あらかじめ)割いていたんですが、それでも2作目はそれ以上の仕事量が必要になって。とにかくストーリーをまとめようと、編集室で脚本を書いているような感じでした。」

 

脚本作業の遅延から始まって、スケジュールに追われながら物語をまとめつつ作品を仕上げていく……。考えるだけで目まいがするような舞台裏を、ベイ監督は米Collider誌にてこのように振り返っていた。

「脚本家のせいにするのはフェアじゃないし、僕のせいだというのもフェアじゃない。誰のせいでもないんです。(『トランスフォーマー/リベンジ』は娯楽映画ですが、失敗したところはあったと思いますね。」

しかしその一方で、製作総指揮を務めたスティーヴン・スピルバーグは、ベイ監督による編集版を観たあと、当時のベイ監督にとっての最高傑作かもしれないと話していたという。ファンの間でも賛否が分かれる問題作、その内容はぜひご自身の目でお確かめいただきたい。

映画『トランスフォーマー/リベンジ』は2018年7月21日(土)21:00~23:10、フジテレビ系列にて放送。なおブルーレイ&DVDは現在発売中だ。

Sources: Empire, LA Times, Collider
Eyecatch Image: Photo by Transformers Nest Remixed by THE RIVER

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THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくお伝えしたいと思っています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp へ。

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