9人目の登場人物になってのめり込める!タランティーノ最新作『ヘイトフル・エイト』は想定外のオモシロさ

2016/2/27公開『ヘイトフル・エイト』レビュー。

タランティーノ長編8作目。
想定外の面白さだった。

サスペンス バイオレンス ミステリー要素を併せ持ち、観客はまるで9人目の登場人物としてそのやり取りを観ているかのよう。

南北戦争後の時代、ワイオミングの山中で猛吹雪が発生。
吹雪をやり過ごすため 停車場である山小屋へ避難し、そこで出くわす8人の物語だ。

via GIPHY

冒頭の長いオープニング。
広大な山の大地 一面の雪 不穏さを感じさせるBGM イエスの像。
これだけでこの作品の世界観が伝わってくる。

そして開始10分足らずで今作における明確なルールを明示してくれる。

銃が全てにおいて絶対であること。
安全・安心を得るには 相手の真意を正しく読み取ること。
安全・安心を得るには 相手に己の真意を読み取らせないこと。

劇中すべての会話のやり取りが駆け引きになっており、誰が何を胸の内に秘めているのか。
それを読み合い探り合うための言葉による闘いが その果てに訪れる展開がとにかく面白い。

序盤はさながら推理モノの作品を観ているようで、劇中の人物達がそうしているように 発せられる言葉のひとつひとつにヒントがあるのではないかと観客もアンテナを張って観てしまうはずだ。

それはもう あの山小屋に一緒にいるかのような感覚に陥る。

via GIPHY

上映時間が168分と通常の映画と比べ大分長めですが、映画館の席に168分拘束される苦痛(人によっては快感)と猛吹雪で身動きの取れない山小屋で過ごす苦痛が=になっている気がして 尚のこと引き込まれた。
これで映画館の冷房が誤って効き過ぎたりなんかしていたら最高だったと思う。

via GIPHY

作品の面白さは絶対なのだが、こんな長丁場を全く飽きることなく観られる要因のひとつに タランティーノ作品では当たり前のチャプターごとの切り分けがある。

明確に「次はコレですよ。」と副題付きでシーンが切り替わっていくため、次のシーンの方向性を示し そこに至った時の心地良さも生まれている。

安心してください。
ストーリー展開や登場人物の詳細をアレコレを書くと楽しみが圧倒的に減るので、核心的なことは何も書いていません。

ぜひ9人目の登場人物として劇場へ足を運んでください。

先の読めない展開は 息つく暇を与えてくれず、最後の最後まで楽しむことのできる良作品でした。

4.8
総合評価:A

ヘイトフル・エイト

原題 THE HATEFUL EIGHT
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ギャガ
上映時間 168分

青春
4
2
エロ
2
サスペンス
10
ファンタジー
6

About the author

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ポップカルチャーは世界を変える

TwitterでTHE RIVERをフォローしよう!


こちらの記事もオススメ

JOIN THE DISCUSSION

※承認されたコメントのみ掲載されます。

Comments

  • @takeru0720 2016年2月28日 at 8:22 AM

    【レビュー】9人目の登場人物になってのめり込める!タランティーノ最新作想『ヘイトフル・エイト』は想定外のオモシロさ | oriver.cinema https://t.co/ArdwZN1qpY

    Reply
  • @oriver_cinema 2016年2月28日 at 12:30 PM

    クエンティン・タランティーノ監督最新作『ヘイトフル・エイト』は想定外に面白い!
    ぜひ9人目の登場人物として劇場へ足を運んでください。
    先の読めない展開は 息つく暇を与えてくれず、最後の最後まで楽しむことのできる良作品でした。
    https://t.co/uwiXt7Euje

    Reply