『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』ルークの機械の義手の謎、マーク・ハミルとライアン・ジョンソン監督を巻き込んだ大考察に

スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)内の重要なシーンにおいて疑問を抱いたファンが、その真意について脚本・監督のライアン・ジョンソンにTwitterで質問、そこにルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミルも「僕も知りたい」と同調し、ライアンが回答を行う一幕があった。

注意

この記事には、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のネタバレ内容が含まれています。

©Walt Disney Studios Motion Pictures ©2017 & TM Lucasfilm Ltd. 写真:ゼータ イメージ


ファンの疑問とは、ルーク・スカイウォーカーがフォースと一体化して姿を消すシーンだ。惑星クレイトに分身を送ってレジスタンスを救ったルークは、その術によって著しく体力を消耗。故郷の惑星タトゥイーンを思い出させる二つの夕日を眺めながら、音もなくその姿を消した。かつてオビ=ワンやヨーダといった偉大な先輩らがそうであったように、ルークもその衣装だけがその場に残り、ローブは運命の風に吹かれて飛んだ。

あれ、右手は?

このシーンは『スター・ウォーズ』の一つの伝説がエモーショナルに終わる瞬間を効果的に描いたが、一方で冷静な疑問も残った。とあるファンはTwitter上にて、ライアン・ジョンソン監督とマーク・ハミルに以下のように尋ねている。

「待て待て、ライアン・ジョンソンとマーク・ハミルに聞きたい。

ルークには金属の義手があって、フォースの中に消えたけど、あの義手も一緒に消えたってこと?新しい手が出来たの?どういうこと?知りたい。」

ルーク・スカイウォーカーは『エピソード5/帝国の逆襲』(1980)でダース・ベイダーに右手を斬り落とされて以来、機械の義手を装着している。ジェダイがフォース・ゴーストとして姿を消す際に肉体だけを消失するのであれば、機械の義手も一緒に消えてしまうのは辻褄が合わないのではないだろか?

この疑問については、ルークを演じたマーク・ハミルも不思議に感じていたようだ。マークが「僕も知りたい。答えがあるなら教えてくれ」と参加すると、ライアン・ジョンソン監督は次のように回答する。

「編集室で、ルークが消える瞬間にロボット義手が岩の上にカチャンって落ちるのはどうかと誰かが冗談を言っていたな。やられたね。」

ライアン・ジョンソン監督は、『最後のジェダイ』世界公開翌日に掲載のEntertainment Weekly記事でも、「右手がカチャンと落ちるべきか」との話題が予め上がっていたと語っている。察するに、機械の右手がルークと共に消えたのは審美的な演出を考慮してのものだろう。その場に残ったルークのローブが風に飛ばされるシーンは、はためく音が僅かに聞こえ、伝説の英雄との別れに儚い余韻を残した。その直前に機械の義手が重々しい音を立てて落下しては、ある種のノイズとなってしまう。

米ABCのエグゼクティブ・プロデューサーを務め、数々のTVドラマを手がけるダニー・ズーカー氏もこのやり取りに加わった。「これ、我々の脚本家チームでも真剣に話し合ったやつだ。僕はカチャン反対派だった。」これに対してマーク・ハミルは、「エミー賞を受賞しまくりながら、そんなことに時間を費やしていたなんて、実に不思議だ」とジョークで返す。

ファンは止まらない

いくらかのファンはこのやり取りの中で、様々な持論を展開し始める。米MAD誌のダン・テルファー氏は「弊紙の公式見解」として、機械の義手がルークと神経レベルで繋がっていたために一緒に消えたのではないか、またはフォースによって消されたのではないか、との辻褄を考察する

 

では、ルークのフォース・ゴーストはこの後どうなってしまうのだろうか。仮に、続く『エピソード9』でフォース・ゴーストの姿を表す場合、右手を失って登場するのだろうか。濁流のごとく止まらないTwitterのスレッドの中では、『エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)で既に答えが出ているとの指摘が散見できる。『ジェダイの帰還』の感動的なラストで、善を取り戻しフォース・ゴーストとなったアナキンは両手両足を揃えた状態で姿を現していた。つまり、フォースゴーストではその人物が生まれ持った五体を取り戻すことができるのではないか、と考えられるのだ。

いちファンの疑問から、マーク・ハミルやライアン・ジョンソン監督を巻き込んだTwitter上のやりとりは誇大化し、考察魂に火が付いたファンの書き込みは止まらない。四方八方に広がる話題の中の一つは、『ジェダイの帰還』ベイダーの火葬シーンの「豆知識」にまで到達した。

「ベイダーの火葬シーンは追加撮影なんだよね。スカイウォーカー・ランチ(編注:ルーカスフィルム本社スタジオ)で撮られたんだよ。ラフカットを終えて、ベイダーの遂げた運命が曖昧だなということで撮ることになった。出典:ジョージ・ルーカス:ア・ライフ(バイオグラフィー)」

「で、ズーイー・デシャネル(編注:『(500)日のサマー』主演で知られる女優)の父親が撮ったんだよな。」

このコアなやり取りを見守っていたライアン・ジョンソン監督は「そうなんだ?知らなかったな」とリプライを発している。

さて、いよいよ収集がつかなくなったファン談義を切り上げたくなったマーク・ハミルは、最後に以下のように言い残した。

「ヘイ、ライアン・ジョンソン、どうやらルークはヌーディスト村に消えたみたいだね。#この説は僕に関わるものだけど、おそらく、いやきっと、エピソード9では大丈夫みたい」

※お詫びと訂正
記事初出時、マーク・ハミルの最後のTweet内”Nudist Colony”について、”Nardist Colony”と見誤った誤訳を記載しておりました。お詫びして訂正致します。

About the author

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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