【ネタバレ】『The Last of Us Part II』アビーがゴルフクラブを使用した理由とは ─ ディレクターが着想元を明かす

サバイバルアクションゲームの決定版『The Last of Us』の続編『The Last of Us Part II』は、2020年最も絶賛された作品の内のひとつであると同時に、多くの波紋を呼んだ作品だ。発売から半年以上が経った今、物語の重要な鍵を握る登場人物である、アビーに関する新たな情報が到着している。
この記事には、『The Last of Us』『The Last of Us Part II』のネタバレが含まれています。

『The Last of Us Part II』は、人間を凶暴化させる寄生菌の感染爆発により荒廃したアメリカで、ジョエルとエリーの危険な旅路を描いた前作から5年後が舞台。ジョエルとエリーは、凄惨な旅を経て今は平穏な日々を過ごしていた。しかし、エリーが取り戻した平和を一瞬にして崩壊させる凄惨な出来事が起きる。
それが、ジョエルの死だ。発端となったのは、ジョエルがエリーを救うため、前作で殺害したひとりの医者にあった。その医者の娘というのが、本作で初登場したアビーである。復讐を誓った彼女は、 ジョエルと本作で出会い、彼の足を銃で撃ち抜いた後、ゴルフクラブで頭を強打し、エリーの目の前で最終的に殺害するのだ。
凄惨かつ衝撃の展開に、その場面を直視できなかったという人も多くいたに違いない。しかし、銃があるにもかかわらず、なぜゴルフクラブという一風変わったもので息の根を止める必要があったのだろうか。より過激度が増すからだろうか。この度、シリーズのクリエイティブ・ディレクターであるニール・ドラックマンが、米The Washington Postのインタビューにてその理由を明かしている。
どうやら、当初の計画では、アビーはジョエルのことをゴルフクラブではなく、ナイフで後ろから突き刺す予定だったのだという。ところが、ナイフはエリーが使いそうなものと感じたことから変更することを決意したようだ。たしかに、エリーはナイフを前作から使い続けており、プレイヤーの印象にも強く刻まれている。そのため、差別化を図るためには同じにするべきではなかったということだろう。
そんな理由から当初の予定を変更し、ドラックマンが自身の16歳の時に経験した事故を着想に、アビーにはゴルフクラブを使わせることにしたようだ。「ゴルフの練習に行こうと友人に誘われて、手本を見せてくれました。私は彼の後ろに立って見ていたのですが、バックスイングに直撃してしまったんです。血だらけになりましたよ」。
この事故によってドラックマンは、30針も縫うことになり、永久的に頭にへこみが残ってしまったのだという。もちろんこちらは不幸が招いた事故なわけだが、それにしてもジョエルと同じような経験を実際に味わっていたとは……。
▼『The Last of Us』の記事
Source: The Washington Post