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アカデミー賞ノミネート『皮膚を売った男』2021年晩秋に公開決定 ─ アート作品になった男が巡る数奇な運命を描く

皮膚を売った男
© 2020 – TANIT FILMS – CINETELEFILMS – TWENTY TWENTY VISION – KWASSA FILMS – LAIKA FILM & TELEVISION – METAFORA PRODUCTIONS - FILM I VAST - ISTIQLAL FILMS - A.R.T - VOO & BE TV

2021年アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされている、チュニジア映画『The Man Who Sold His Skin(英題)』が、邦題『皮膚を売った男』として、2021年晩秋に公開されることが決定した。

主人公のサムは、当局の監視下にあり国外へ出られなくなってしまう。海外で離れ離れになってしまった恋人に会うためなんとかして出国したいと考えていた彼は偶然出会った芸術家からある提案を受ける。それは背中にタトゥーをして、彼自身が、“アート作品”となることだった。芸術品となれば大金を得ることができ、展覧会の度に海外にも行ける。恋人に会うため、サムはオファーを受けたが、次第に精神的に追い詰められていく。サムを待ち受ける運命とはいかに。

矛盾に満ちた世界の在り様を、ユーモアを交えて描いた本作は、ヴェネツィア国際映画祭のオリゾンティ部門で上映が行われ、ヤヤ・マヘイニが主演男優賞を受賞。ほかにもリュミエール賞合作賞の受賞や、ストックホルム国際映画祭脚本賞の受賞など、様々な映画賞を席巻している。そんな話題作は日本でも東京国際映画祭で上映されるや評判を呼び、多くの劇場公開を望む声が挙がった。

ヤヤ・マヘイニのほか出演者には、『007 スペクター』(2015)『オン・ザ・ミルキー・ロード』(2016)のモニカ・ベルッチ、『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』(2019)のケーン・デ・ボーウなど、豪華俳優陣が脇を固める。監督を務めるのは、過去にも『Beauty and the Dogs(英題)』(2017)にて、カンヌ国際映画祭「ある視点」音響賞を受賞し、アカデミー国際長編映画賞のチュニジア代表に選ばれたことがある実力派、カウテール・ベン・ハニア。監督からは以下のように声明を発表している。

「主人公のサムは自分の背中を“アート作品”として売ることで、思いもよらない形で現代美術の世界へ足を踏み入れます。ファウストが悪魔と契約したように、恵まれた人と呪われた人とが契約を交わしたのです。現代美術と難民は全く異なる世界ではありますが、この2つの世界が映画の中で対比することで“自由”について考えさせられるものとなっています。」

映画『皮膚を売った男』は2021年晩秋、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開。

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THE RIVER編集部THE RIVER

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