京王線の刺傷事件、「ジョーカーの姿」海外メディアも報じる

東京都調布市の京王線国領駅付近の走行中の電車で、男が刃物で乗客を襲い、車両に火をつけた2021年10月31日夜の事件について、海外のメディアも報じている。
複数の目撃者やSNS上に公開された映像によると、容疑者はバットマンの悪役、ジョーカーのような仮装をしていたとされる。海外のメディアの多くは、見出しや書き出しを“Joker”とともに伝えている。
「ジョーカー姿の男が東京の電車で17人負傷させる」(ロイター)
「バットマンのヴィランの衣装を着た男が人々を刺し、火事を起こしたと日本のメディアが報道」(英The Guardian)
「バットマンのヴィラン、ジョーカーの姿をした24歳の男が東京の地下鉄をナイフと放火で襲い……」(米Forbes)
「コミックブックのヴィラン、ジョーカーの衣装を着た男が日曜夜、東京の電車で複数の乗客を刺し……」(英The Telegraph)
「東京、ハロウィーンの恐怖 “ザ・ジョーカー”が“長いナイフを振り回し”電車の乗客を襲撃、10人負傷」(豪7News)
「バットマンのキャラクター、ジョーカーの姿をした男が東京の電車でナイフを振り回して複数人を刺し……」(豪ABC)
「バットマンのヴィラン、ジョーカーの姿をした男は警察に対し、処刑を望んでいたと話しており……」(英Daily Mail)
SNS上に公開された容疑者の現場での姿は、緑のワイシャツにネクタイ、紫のスーツを着ている。
緑と紫のスーツは、DCコミックにおけるジョーカーの伝統的なカラー。産経新聞の報道によると、男は「今年6月ごろに仕事で失敗し、友人関係もうまくいかず、死にたかった。自分では死ねないので、2人以上殺して死刑になりたかった」と供述しているという。
「人を殺すジョーカーにあこがれていた。犯行の勝負服として購入した」
産経新聞 「仕事や友人関係うまくいかず」 ハロウィンに合わせ大量殺人計画か 京王線刺傷
2019年の映画『ジョーカー』では、発作的に笑ってしまう病気を持つ主人公アーサー・フレックが、貧困やうまくいかない仕事などに鬱屈した思いを募らせ、地下鉄で射殺事件を起こす。これをきっかけに殺人鬼として覚醒。映画の最後にはアーサーに触発された人々が暴徒化する。
『ジョーカー』が劇場公開された当時も、映画に「暴力を誘発するおそれがある」とする声があった。『ダークナイト ライジング』上映中の映画館(米コロラド州オーロラ)で2012年に起こった銃乱射事件の遺族もこの懸念を示しており、配給会社へ書簡を公開していた。配給会社も声明を返していたが、これらは主にアメリカの銃社会における責任や安全性の議論に基づくものだった。
『ジョーカー』公開当時、トッド・フィリップス監督は「私は(映画の)メッセージを受け止めてもらえることを信じています」と、主演のホアキン・フェニックスは「私たちの多くは、良いことと悪いことの違いを伝えることができます。そうではなく、自分が解釈したいように物事を解釈する人もいる」とコメントしている。
悩みを抱えている時、相談できる窓口はたくさんある。厚生労働省のWebサイトに掲載されているダイヤルや、SNSで相談を受け付けている団体を紹介する。また、警視庁が開設する犯罪被害相談のための窓口も紹介する。
こころの健康相談統一ダイヤル
電話番号 | 0570-064-556 おこなおう まもろうよ こころ(ナビダイヤル)
相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。(一覧はこちら) |
※050で始まるIP電話やLINE Outからは接続できませんので、各都道府県・政令指定都市の窓口(IP電話対応)の電話番号におかけください。
#いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク)
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実施日時 | 月曜日 00:00~24:00(24時間)、火曜日~日曜日 10:00~24:00
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