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『シャン・チー』ウェンウー役、トニー・レオン出演映画を厳選紹介 ─ ウォン・カーワァイやアン・リー作品、スコセッシがリメイクしたノワール傑作など

※SNSアイキャッチは別 トニー・レオン
Photo by Lucie Otto-Bruc https://www.flickr.com/photos/lucie_otto-bruc/8907652258/

トニー・レオン&アンディ・ラウ主演の香港犯罪映画の傑作。レオナルド・ディカプリオ&マット・デイモン共演、マーティン・スコセッシが監督を務め、『ディパーテッド』(2006)としてハリウッドリメイクされている。

物語の中心人物は、警察に潜入することを命じられた犯罪組織の一員であるラウ(アンディ・ラウ)と、その犯罪組織に潜入しおとり捜査をすることになった警察官のヤン(トニー・レオン)。ふたりは潜入先で組織を台頭する存在になっていくが、巨大な麻薬取引を皮切りに、両組織は互いに内通者がいることに気づく。マフィアと警察にそれぞれ潜入した内通者ふたりによる避けては通れない対決がついに幕を開ける。

無限地獄な境遇に立たされているふたりは善人なのか、それとも悪人なのか。観る者の倫理観が問われるような題材と、身の危険と置かれた立場に葛藤するふたりの対決が、手に汗握る物語展開と演出で描かれていく。トニー・レオン&アンディ・ラウをはじめ、エリック・ツァン&アンソニー・ウォンら名優による熱演にも注目だ。なお本作は、後に三部作として前日譚と続編が製作されている。

ラスト、コーション(2007)

ラスト、コーション
『ラスト、コーション』(Victor Entertainment,Inc.(V)(D))

トニー・レオン主演、ヴェネツィア国際映画祭にて金獅子賞・撮影賞の二冠に輝き、金馬奨では最優秀作品賞・最優秀監督賞・最優秀主演男優賞を受賞した作品だ。

舞台となるのは、日本軍占領下の香港と上海。抗日派の弾圧するため日本軍に協力する特務機関員(トニー・レオン)と、抗日運動の女性工作員(タン・ウェイ)、ふたりの危険な逢瀬とその愛の行方が描かれる。工作員は特務機関員の愛人となり、濃密な情事の中で男を暗殺しようと目論むが、次第に彼のことを本当に愛するようになっていく。

“その愛は、真実なのか”。激動の時代の中、暗殺と禁断の愛に揺れ動く女工作員の心情が繊細に描かれており、立場を超えた男女の愛が鮮烈な性描写を交えて紐解かれていく。その様子は美しく、時に切なく、そして恐怖を感じることもあるだろう。また、トニー・レオンとタン・ウェイが瞳を通して感情を訴えていく姿にも注目だ。表情では語れない、嘘をつけないその瞳に映る真実とは。

監督を務めたのは巨匠、アン・リー。『グリーン・デスティニー』(2000)『ブロークバック・マウンテン』(2005)『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』(2012)などで知られる監督だ。ちなみに『グリーン・デスティニー』については、『シャン・チー』のアクションに強く影響を与えたと本作の監督が明かしていた

Writer

Minami
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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