Menu
(0)

Search

ハリウッド版『最強のふたり』続編が進行中、ブライアン・クランストンが認める ─ 前作への批判にも言及

THE UPSIDE/最強のふたり
©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.

「ブレイキング・バッド」(2008‐2013)のブライアン・クランストン、俳優・コメディアンのケヴィン・ハート主演による『THE UPSIDE/最強のふたり』(2017)の物語は、まだ終わっていないようだ。

本作は、フランス映画『最強のふたり』(2011)のハリウッド・リメイク版。実話を基に、首から下が麻痺した大富豪の中年男フィリップ(ブライアン)と、ひょんなことから彼の介護人となったスラム出身の黒人青年デル(ケヴィン)が、お互いの境遇の違いを乗り越えながら真の友情を育んでいく姿を、ユーモアを織り交ぜながらハートウォーミングに綴った感動作だ。

米ポッドキャスト番組「Club Random with Bill Maher」にて『最強のふたり』が話題になった際、クランストンは、現在ハートと共に「続編に取り組んでいます」と明かした。またクランストンは、健常者である自分が身体障がい者のキャラクターを演じたことで、バッシングを受けたことにも言及している。

「そのことで大きな反発を受けました。健常者である自分が障がい者の役を演じたからです。そのことで批判されて非常に驚きましたが、“障がい者の俳優に機会が与えられない”というのは良い指摘だと思いました。それはジレンマみたいなものですね。“俳優に映画を担えるだけの力量があるのか?”という点が重要ではないでしょうか。」

近年のハリウッドでは、“演じる俳優とキャラクターの背景が近いことが望ましい”との傾向が強くなっている。2018年には、映画『Rub & Tug(原題)』でスカーレット・ヨハンソンがトランスジェンダーの役を演じる予定だったが、LGBTQ+コミュニティから「シスジェンダーの俳優がトランスジェンダーの役を演じるのはおかしい」と大きな非難の声が上がり、最終的にヨハンソンは映画から降板した。

クランストンは“俳優と役柄の背景が一致していることが望ましい”との意見に理解を示しつつも、視力に問題のないアル・パチーノが全盲の退役軍人を演じた『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(1992)や、重度の脳性小児麻痺ゆえにほとんど身体を動かせない主人公をダニエル・デイ=ルイスが演じた『マイ・レフトフット』(1989)を例に挙げ、「もしも彼らが演じていなかったら、素晴らしい演技を見逃していたでしょう」とも持論を述べた。

前作では、自身が身体障がい者を演じたことで反発を受けるとは想像もしていなかったクランストン。新たな視点を得たことで、どのように続編映画でフィリップ役に取り組み直すかが注目点となりそうだ。

前作はこちら

Source: Club Random with Bill Maher

Writer

アバター画像
Hollywood

ロサンゼルスに11年在住していた海外エンタメ翻訳家/ライター。海外ドラマと洋画が大好き。趣味は海外旅行に料理と、読書とキャンプ。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly