ジョン・カーペンターの新曲『Utopian Facade』がミュージック・ビデオ化 このデモニックなSFの世界を聴け
この季節の一大イベント、恐ろしい仮装をした群衆の中をカボチャやキャンディーが入り乱れて飛び交う、みんなの大好きな、そして待ち望んでいた「ハロウィン」がやってくる。
まあ正直ぼく自身に関して言えば、まったく待ち望んではいないし、ゾンビやヴァンパイアのコスプレをしたり、近所の家のお菓子を強奪して逃げ回ったりした経験は、人生でまだ一度もないのだが・・・。
ちなみにハロウィンとは、毎年10月31日に行われる行事のことで、一説によれば古代ケルト民族の司祭であったドルイドの宗教儀式が起源のものだと言われている一種の祭事であるが、実際のところその起源については謎が多くよくわかっていないと、ずいぶん昔に何かの本で読んだ覚えがある。
よく言われるのは、収穫祭、つまり秋の収穫を祝う祭事であるが、加えて悪霊などを追い払う宗教的な意味合いのあるものだったとされている。このハロウィン、現代では特にアメリカ合衆国での民間行事として定着しており、本来の意味合いはもうほとんどなくなっているとされるが、まあそもそも本来の意味合いが仮説に過ぎないため、本来もクソもないと思うのだけれど、そこに深く切り込むのは控えておく。
ちなみに日本人が、あれはキリスト教の祭事だと思っているケースが多くあるが、基本的にはキリスト教とはまったく関係はない。ぼくがかつて読んだ本によれば、そもそもの起源は、アイルランドかどこかの貴族の住む城に、毎年10月の31日になると化物がこぞってやって来た為、それを追い払うために門の外に化物用の供物を捧げたことが由来になっているとかなんとか、そう書いてあった気がする。それはずいぶんと豪華な食事だったらしいが、あるいは、時代が時代なだけに、化物への生贄のようなものだったのかもしれない。
さて、話がそれてしまったが、みなさんは「ハロウィン」と聞くと、いったい何を思い浮かべるだろうか。
ぼくが思い浮かべるのはもちろん、ジョン・カーペンターの代表作『ハロウィン』(Halloween)であることは、言うまでもない。
その『ハロウィン』の監督、映画界の鬼才であり、いまやレジェンドとも呼ばれるジョン・カーペンターは、映画監督としては珍しく、自身の作品においての音楽をも自ら数多く担当する、サウンドトラックの作曲家としても知られている。彼の手がけた『ハロウィン』や『ニューヨーク1997』(Escape from New York)のメインテーマは映画音楽の名作としても知られているし、あのチャイニーズ感満載の名作『ゴースト・ハンターズ』(Big Trouble in Little China)では、他の監督仲間と共にバンドを結成し、自らボーカルをとってエンディングに流れる主題歌も担当している。
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