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『ヴァレリアン』リアーナ演じるバブルは「役者のメタファー」 ─ 華々しさの裏にある「惨めさ」描く

ヴァレリアン 千の惑星の救世主
© 2017 VALERIAN S.A.S. - TF1 FILMS PRODUCTION

ヴァレリアンにローレリーヌ、興味深いエイリアンやクリーチャーの数々…。魅力的なキャラクターが続々と登場する映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』の中でも、自由に姿を変えられるエイリアン、バブルは印象深い。世界的歌姫であるリアーナによって演じられたこのエイリアンは、次々と姿を変える変幻自在のイリュージョンでヴァレリアンを楽しませ、物語でも重要な活躍を果たす。

ヴァレリアン 千の惑星の救世主
© 2017 VALERIAN S.A.S. – TF1 FILMS PRODUCTION

リュック・ベッソン監督は、THE RIVERの取材に対し「バブルは、アーティストや役者のメタファーなんですよ」と語り、この役が投影する皮肉について語ってくれた。

「役者って、ある時は将軍、またある時は王様や警察官を演じる。でも夜になって家に帰ると、ただの一般人になるでしょう。食事をこしらえて、ゴミ出しもやって(笑)。バブルは何にでもなれるハズなのに、本当の自分自身にはなれない、というのが面白いところ。実は自分のことは理解できていないんですよね。往々にして、役者というのはこういうものなんです。撮影していない間は惨めなものですよ。酒に溺れたりとか(笑)。全員そうというわけではないけどね。」

ヴァレリアン 千の惑星の救世主
© 2017 VALERIAN S.A.S. – TF1 FILMS PRODUCTION

これまで数々の大物俳優と仕事を共にしてきたリュック・ベッソン監督から語られると、また真実味が増すというもの。綺羅びやか衣装を続々とまとい、華々しく見えたバブルだが、彼女の実態もまた、不安に満ちた惨めな存在だったのだ。そんなバブルが劇中で迎える運命とは──。

SNS映えなど、周囲の評判や見栄を過剰に気にしなくてはいけない現代人にとっても、バブルには大いに共感出来るところがあるかも知れない。映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』は、2018年3月30日(金)より公開。

『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』公式サイト:http://www.valerian.jp/

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。