第77回ヴェネツィア国際映画祭、コンペティション部門全18作品 ─ マーベル抜擢の気鋭監督クロエ・ジャオ最新作が選出へ

第77回ヴェネツィア国際映画祭(2020年9月2日〜12日)の公式ラインナップ作品が発表された。本記事では、コンペティション部門に選出された作品のみ紹介する。
新型コロナウイルスの影響で、カンヌ国際映画祭など様々な映画祭が次々と従来通りの開催を断念してきた中、ヴェネツィア国際映画祭は通常通りの形式にて開催される予定だ。最高賞の金獅子賞などを競うコンペティション部門の審査員長は、ケイト・ブランシェットが務める。
この度、コンペティション部門として選出された全18作品の中には、『ジュピターズ・ムーン』(2017)のコーネル・ムンドルッツォ監督『Pieces of a Woman(原題)』、『母という名の女』(2017)のミシェル・フランコ監督『Nuevo Orden(原題)』、『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』(2016)のジャンフランコ・ロッシ監督『Notturno(原題)』、『運動靴と赤い金魚』(1997)のマジッド・マジディ監督『Khorshid(原題)』など、錚々たる監督の最新作が勢揃い。日本からは『旅のおわり世界のはじまり』(2019)の黒沢清監督『スパイの妻』(2020年10月16日公開)が選出された。
また、昨年のコンペティション部門に選出された全21作品の内、女性監督が手掛けた作品はハイファ・アル=マンスール監督『完全な候補者』(2019)、シャノン・マーフィー監督『Babyteeth(原題)』の2本に限られていた。しかし、今回は女性監督による作品が8本も選出されている。その中で一際目立つのが、『ザ・ライダー』(2017)のクロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド主演『Nomadland(原題)』。次回作にマーベル作品『エターナルズ(原題:The Eternals)』を控えている気鋭監督の最新作だ。
その他の女性監督作品には、『愛を綴る女』(2016)のニコール・ガルシア監督『Amants(原題)』、『サラエボの花』(2006)のヤスミラ・ジュバニッチ監督『Quo Vadis, Aida?(原題)』などが選出されている。錚々たる作品が集結する中、『ジョーカー』(2019)の次に金獅子賞に輝く作品は果たして……。
第77回ヴェネツィア国際映画祭 コンペティション部門
- ヒラル・バイダロフ監督『In Between Dying(原題)』
- エマ・ダンテ監督『Le Sorelle Macaluso(原題)』
- モナ・ファストヴォルド監督『The World to Come(原題)』
- ミシェル・フランコ監督『Nuevo Orden(原題)』
- ニコール・ガルシア監督『Amants(原題)』
- アモス・ギタイ監督『Laila In Haifa(原題)』
- ジュリア・フォン・ヘインズ監督『Und Morgen Die Ganze Welt(原題)』
- アンドレイ・コンチャロフスキー監督『Dorogie Tovarischi(原題)』
- 黒沢清監督『スパイの妻』
- マジッド・マジディ監督『Khorshid(原題)』
- コーネル・ムンドルッツォ監督『Pieces of a Woman(原題)』
- スザンナ・ニッキアレッリ監督『Miss Marx(原題)』
- クラウディオ・ノス監督『Padrenostro(原題)』
- ジャンフランコ・ロッシ監督『Notturno(原題)』
- マウゴシュカ・シュモフスカ監督『Sniegu Juz Nigdy Nie Bedzie(原題)』
- チャイタニヤ・タムヘイン監督『The Disciple(原題)』
- ヤスミラ・ジュバニッチ監督『Quo Vadis, Aida?(原題)』
- クロエ・ジャオ監督『Nomadland(原題)』
※コンペティション部門以外の作品ラインナップはこちらから。
Source: La Biennale Di Venezia , IndieWire