ローグワンのヴィラン2人の正体を予想 – モデルは『スローン大提督』と『マラ・ジェイド』?
あらゆる物語において、ヴィラン(悪役)の存在は重要である。スターウォーズの世界は特にそうで、ダース・ベイダーやカイロ・レンといった魅力的なキャラクターによって物語は象徴的なものとなった。
では、予告編が公開されたばかりのスピンオフ映画『ローグワン / スターウォーズ・ストーリー』の悪役はどうだろうか。
現在公開されている予告編を確認する限りで、実力者として映るヴィランの存在は2人。一人は白い帝国軍司令官の制服を纏った初老の男。もう一人は、シスのような黒いローブを被った後ろ姿だけが映った男だ。
一体彼らはどんなキャラクターなのだろうか。スターウォーズ・ファンの間では、早くもこの2人の正体をめぐる考察が飛び交っている。
今回は、これまで発表されたレジェンズ(外伝)に登場した中から、モデルになりうるキャラクターを紹介しよう。
白い帝国司令官のモデル、スローン大提督説
ベン・メンデルソーンが演じるこのキャラクターは、白いローブを纏った帝国軍司令官の姿をしている。左胸の階級バッジを見る限り、非常に高い位に就いている事がわかる。
帝国軍の職員において、白い制服を着用するのは2種類しかない。『ISBT(he Imperial Security Bureau:帝国保安局)』の職員と、レジェンズのスピンオフ小説に登場したスローン大提督だけだ。
彼は既知銀河史上最高の戦略家にして皇帝死後の銀河帝国における最強の指導者であり、新共和国にとって皇帝を除けば最大の敵であった。その冴え渡る指揮は新共和国をあわや滅亡寸前にまで追いやり、彼が帝国による銀河の再征服を果たす寸前に暗殺されて以降も、ユージャン・ヴォング戦争を経てキリック戦争までに至るありとあらゆる戦役と事件に影響を及ぼしたといえるだろう。
チスで最年少のコマンダーに就任したほどの才能の持ち主で、紛れもない銀河随一の名将。
パルパティーン皇帝死後の帝国分裂と新共和国成立の後に未知領域から帰還すると、その卓越した用兵で新共和国軍を次々と壊滅させ、建国間もない新共和国を崩壊寸前まで追い詰めた。だがその戦いが終盤を迎える最中、ボディガードのノーグリによって暗殺される。それでも、スローンの定めた税制と、クローンによるゲリラ作戦、何よりも公正な人事制度と部下の上申に寛容な姿勢は、死後も銀河に影響を及ぼし、帝国軍首脳部の政治思想に大きな変革をもたらす事になった。
スターウォーズ正史の新たなるクリエーター達は、これまで膨大な数が出版されていながらも公式設定から『無かったこと』にされてしまったスピンオフ小説・コミックスを大いに参照している。たとえば、ジェイセン・ソロがカイロ・レンのモデルとなっている考察はコアなスターウォーズ・ファンの間ではよく知られている。同様に、ローグワンでベン・メンデルソーンが演じるキャラクターは、このスローン大提督がモデルになっているのではないかという説が有力だ。
更に、エピソード3とエピソード4の中間を描くローグワンに登場しながらも、エピソード4でその存在の言及が一切無かったという事は、このヴィランはローグワンの劇中で死を遂げる可能性も高い。
スローン大提督はボディガードのノーグリに暗殺されるという結末を迎えているが、果たして。
ローブの後ろ姿男のモデル、マラ・ジェイド説
もう一人、ローグワンの予告編に登場するヴィランとおぼしき人物がこの後姿のローブ男だ。いや、「男」と言っているものの、女性である可能性もある。
この人物、皇帝のボディガードであるインペリアルガードが脇を固めるバクタ・タンクのような装置を前にひざまずく様子から推察するに、この場面では皇帝に謁見するものと思われる。皇帝に信頼され、直属の部下として、この時代の帝国軍で暗躍していたのだろう。
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