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『ジョジョ・ラビット』タイカ・ワイティティ監督、ホドロフスキーのコミック『アンカル』を映画化へ

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『マイティ・ソー』シリーズをはじめ、『ジョジョ・ラビット』(2019)などのタイカ・ワイティティが、アレハンドロ・ホドロフスキーメビウスによるグラフィック・ノベル(バンド・デシネ)『アンカル』の映画化企画に監督として起用されたことがわかった。

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『アンカル』は、アレハンドロ・ホドロフスキーが原作を手がけ、メビウスが作画を手がけたSF作品だ。主人公は、ろくでもない人生を送っていたR級探偵のジョン・ディフール。ジョンはひょんなことで手に入れた謎の物体、“アンカル”をめぐる大きな争いの渦に飲みこまれてしまい、宇宙と人類の命運を懸けた大冒険を繰り広げていく。1980年代の作品でありながら、その圧倒的描写と、波乱と混沌に満ちた物語は世代を超えて世界中の作家に影響を与え、2015年には新装版が日本で発売されている

Deadlineによるとワイティティは監督のほか脚本を兼任しており、『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』(2014)のジェマイン・クレメント、そしてピーター・ウォーレンと共同で執筆する予定とのことだ。この度の製作発表に際してワイティティは、「アレハンドロ・ホドロフスキーのグラフィック・ノベルや映画には、僕をはじめ多くの人々に長いあいだ影響を与えてきました」とした上で、「アレハンドロ・ホドロフスキーのアイコニックなキャラクターに命を吹き込む機会を与えられたことに感激しました」と述べている。

一方のホドロフスキーは、ワイティティの作品を原作の出版社から勧められ鑑賞した上で、「“彼こそ適任だ”ということがはっきりとわかりました」と監督への起用に迷いがなかったことを明かしている。「タイカの創造性を全面的に信頼しています。『アンカル』を衝撃的かつ繊細で、それでなお宇宙規模の作品に仕上げてくれるでしょう」。

本作の製作発表動画も公開されており、ホドロフスキーが企画への熱い想いを明かしている。

「『アンカル』の映画化を自分以外の人間が撮ることになったとき、どんな気持ちになるのか想像してみてください。40歳の私だったり怒り狂っていたでしょう。まるで自分から作品が盗まれたかのように落ち込んでいたと思います。92歳になった今、このような大作を作れる状態ではありません。とにかく無理なのです。

映画における監督というのは神様です。監督は自分が何者であるのかに基づいて映画を作らなければなりません。作品を受け止め、飲み込み、そして独自のやり方で息を吹き込むのです。それは本当に偉大なことです。なぜなら、私にとって芸術的な天才とは形而上学的な存在なので。映画でお金を稼ぐこと以外のことを考えていて、世界を変えることを考えているわけなのです。もしも、彼が世界を変えることが出来ないのであれば、私は彼を必要としません。

しかし、彼はまさにこの企画に相応しい逸材です。『アンカル』を自分なりに解釈することが出来るのです。彼はホドロフスキーの『アンカル』をやるつもりではありません。ワイティティの『アンカル』をやるのです。」

Source: Deadline , PR Times

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。