『エイリアン:コヴェナント』なぜゼノモーフはCGになったのか?リドリー・スコット監督が理由を明かす

映画『エイリアン:コヴェナント』において、古くから『エイリアン』シリーズを追いかけてきた人々、とりわけリアルタイムでその恐怖を味わってきた人々に衝撃をもって受け入れられたのは“ゼノモーフがほとんどCGで描かれている”という事実だ。
シリーズ第1作『エイリアン』(1979)でスイス人画家H・R・ギーガーがデザインしたゼノモーフは、そのビジュアルもさることながら、よもや現実に存在するのではないかというリアリティと説得力を特徴としてスクリーンに登場した。特殊効果・視覚効果スタッフがその技術の粋を結集したスーツやパペット、そしてクリーチャー・パフォーマーの演技が一体となって、かくも恐ろしく美しいクリーチャーは誕生したのである。

では『エイリアン』の前日譚にあたる『エイリアン:コヴェナント』で、なぜリドリー・スコット監督は従来の“実物を使用したゼノモーフ”ではなくCGでの表現を選択したのか? 英Yahoo! MOVIESは本編製作中の監督を直撃し、その決断の理由を聞き出している。
「昔やったようにゴムのスーツを着た男を走り回らせるよりも、デジタル処理でもっといろんなことができると思ったんです。当時は本当に一生懸命やりましたね。(『エイリアン:コヴェナント』の)撮影中はずっと、(ゼノモーフの)頭部を掲げた男が歩いていましたよ。彼がデジタル・パフォーマンスの見本になります。だからゼノモーフを演じる俳優はずっといたんですよ。」
すなわち本作では、実際に俳優とゼノモーフ役の俳優を関わらせるという方法を採用しながら、それでもCGによる表現が選ばれたということだ。ということは、人間が演じるのはおおよそ不可能な場面が数多く登場するということだろうか……?
なお『エイリアン:コヴェナント』でクリーチャーのデザインを手がけたのは、前作『プロメテウス』(2012)のほか『悪の法則』(2013)や『エクソダス:神と王』(2014)でもスコット監督とタッグを組んだコナー・オサリヴァン。特殊メイクを専門とする彼の技術に、監督は全幅の信頼を置いているという。
実物からCGへとダイナミックな変化を遂げた新たなゼノモーフは、いったい観客にどんな恐怖を与えてくれるのか。その全貌をぜひスクリーンで確かめてほしい。
映画『エイリアン:コヴェナント』は2017年9月15日より全国の映画館にて公開中。
『エイリアン』
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20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
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Source:?https://uk.movies.yahoo.com/ridley-scott-spills-spoileriffic-secrets-alien-covenant-140021937.html