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ウィル・スミス、騒動後はじめての新作映画で「ミズ・マーベル」監督とタッグ

ウィル・スミス
© THE RIVER

『ドリームプラン』(2021)で第94回アカデミー賞の主演男優賞に輝いたウィル・スミスが、同授賞式での騒動後はじめてとなる新作映画に着手していることがわかった。

Deadlineによると、ウィルの新作はSFスリラー映画『Brilliance(原題)』で、現在はプロデューサーとして関与しているとのこと。小説家マーカス・セイキーによる『ブリリアンス―超能ゲーム―』(早川書房刊)を映画化するもので、脚本は『アイ・アム・レジェンド』(2008)『アイ,ロボット』(2004)でウィルとタッグを組んだアキヴァ・ゴールズマンが執筆した。なお、ウィルは本作への出演を望んでいるというが、現時点で出演契約は結ばれていない

物語の舞台は、人類の1%が特殊能力を持つ“超能者”として生まれてくる近未来。しかし彼らは一般社会から疎外され、一部の者はテロリストとなっていた。主人公の捜査官ニック・クーパーは、未来を予知することができる“超能者”であり、その能力を駆使して、悪行を働く“超能者”を追うのが任務だ。ある時、クーパーはアメリカでの内戦を引き起こそうと企む過激派グループに潜入し、事件を未然に防ごうとしていた。ところが、最も危険な“超能者”とされるジョン・スミスを追うさなか、クーパーの信じるすべてが覆される。ひとりの“超能者”は、クーパーに「未来は変えられない。どちら側に付くかを選ぶしかないんだ」と語りかけ……。

監督に就任したのは、マーベル・シネマティック・ユニバースのドラマシリーズ「ミズ・マーベル」(2022)でエピソード監督を務めたシャルミーン・オベイド=チノイ。ジャーナリストであり、ドキュメンタリー監督として『セイビング・フェイス 魂の救済』(2012)『A Girl in the River: The Price of Forgiveness(原題)』(2015)を手がけ、両作ともにアカデミー賞の短編ドキュメンタリー部門に輝いた才能だ。本作が初めての長編劇映画となる。

プロデューサーにはウィルのほか、脚本のゴールズマン、原作者のセイキー、『ウィズアウト・リモース』(2021)のグレゴリー・レサンズ、『野蛮なやつら/SAVAGES』(2012)のシェーン・サレルノらが参加。なお、原作は『ブリリアンス―超能ゲーム―』ののちに続編2作が執筆され、3部作構成となっている。映画版もヒットすればシリーズ化も夢ではないだろう。

ウィルは2022年3月27日(米国時間)の第94回アカデミー賞授賞式にてプレゼンターのクリス・ロックを平手打ちし、謝罪文を発表したのちに映画芸術科学アカデミーを退会。理事会側もこれを受け入れ、10年間の賞への出入りや参加資格を剥奪する処分を下した。騒動前に撮影が終了していた新作映画『Emancipation(原題)』も待機中だが、製作・配給のAppleは具体的な配信時期を発表していない。ただし報道によると、2022年12月~2023年初頭の配信になるということだ。

Source: Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。