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ウィル・スミス、『イコライザー』アントワーン・フークア監督の実話アクションスリラーで主演 ─ 南北戦争中に逃亡した黒人奴隷を描く

Emancipation
Nicogenin https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Antoine_Fuqua.jpg | Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28316676010/ | Remixed By THE RIVER

俳優ウィル・スミスが、『イコライザー』シリーズなどで知られるアントワーン・フークア監督による新作映画『Emancipation(原題)』で主演・製作を務めることがわかった。米Deadlineなど複数のメディアが報じている。

実話に基づく本作の主人公は、南北戦争中に自由を求めるため、アメリカ北部を目指して逃亡した南部の奴隷ピーター。ルイジアナ州の過酷な沼地を裸足で駆け抜けていく中、冷酷なハンターたちから必死に逃れながら、ワニやヘビとも戦うことに。ピーターは賢さを武器に追手を出し抜いていく。そして、10日間に渡る決死の逃避行の末、ピーターはようやく北部に到着……。

実際のピーターは、このあと軍に加入することになる。健康診断の際に撮影された写真にはムチで酷く打たれた傷跡が背中に刻まれていたという。1863年、その写真が雑誌などを通じて世界的に拡散されたことをきっかけに、アメリカ南部における残酷で野蛮な奴隷制度が浮き彫りになった。そして、世界中で奴隷制度廃止を求める声が高まったとされる。

映画はこのような歴史的背景を下敷きにした、ピーターの旅路を描くアクションスリラーになるとのこと。また、メル・ギブソン監督『アポカリプト』(2006)を彷彿とさせる作品だという。同作はマヤ文明後期のアメリカのジャングルを舞台に、生贄にされそうになった一人の男の逃避行を描いたサバイバル映画だ。

製作総指揮も兼任するフークア監督は、『アサシン クリード』(2016)のビル・コラージュが歴史的資料やピーターの日記などを基に執筆した脚本を約2年前に初めて読んだのだという。「言葉では伝え切れないようなものが、私の心と魂に響き渡りました」。また、「復讐映画ではありません。彼は家族の居る場所に帰るため、そして自由を求めるため戦ったのです」とテーマについても語っている。「過去を無かったことには出来ませんが、過去を呼び起こすことは出来ます。[中略]私たちは前進するために、まずは真実と向き合わなければなりません」。

なお、新型コロナウイルスの影響を受けて、ウィル・スミス主演映画『キング・リチャード(原題:King Richard)』の製作は一時中断されている。アントワーン・フークア監督はSF映画『インフィニット(原題:Infinite)』の編集作業を進めているところだ。本作の撮影時期は2021年初旬を目指しているとのことだが、スミスのスケジュール次第で前後する可能性もありそうだ。

Source: Deadline , Variety

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。