ブラッド・ピット&ジョージ・クルーニー『ウルフズ』日本公開が中止

ブラッド・ピットとジョージ・クルーニー、二大スターの共演作として注目を集めていた映画『ウルフズ』の日本劇場公開が中止となることがわかった。日本配給のソニー・ピクチャーズは、2024年9月20日の公開予定を取りやめると発表した。
<映画『ウルフズ』劇場公開中止のお知らせ>
9月20日(金)に日本劇場公開を予定しておりましたソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給作品『ウルフズ』の劇場公開は中止となりました。
前売券の払い戻しに関する詳細は後日公式HP、SNS等にてお知らせ致します。https://t.co/4iUkmRUrbp
— ソニー・ピクチャーズ映画 公式 (@SonyPicsEiga) August 8, 2024
背景には本国でのリリース戦略変更があると見られる。Appleスタジオ製作のこの映画は、同スタジオの評判作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』と同様、大規模な劇場公開を行った後に自社ストリーミング・サービスのApple TV+にデビューさせる算段だった。
ところが、Appleは本国アメリカでの公開方針を、9月20日より1週間限定で劇場公開し、27日よりApple TV+で配信とすることに切り替えた。本作と同じ座組である製作Apple×配給ソニー・ピクチャーズの『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』の興行が振るわなかったための変更ではないかと見られている。1億ドルの予算が投じられた『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』だが、全世界の累計興収は約4,000万ドルと、製作費の回収にも遠く及んでいない。この影響が、日本では劇場公開中止という形で現れることになったようだ。
『ウルフズ』はすでに日本でのパブリシティ展開が開始されており、劇場での予告編上映も行われていた。公開まで約1ヶ月の土壇場での上映中止に、関係各所は対応に追われれることとなりそうだ。
『ウルフズ』は、ブラッド・ピットとジョージ・クルーニーがともに一匹狼のフィクサーを演じる作品で、「R指定版の『オーシャンズ』」と呼ばれる作品。なおAppleは、公開規模は縮小するとしつつも続編の製作も決定すると発表しており、作品の出来には信頼を寄せているようである。