人間の運動能力の極限と「心の在り方」を大自然に投影した良作『X−ミッション』レビュー

『X-ミッション』
1991年 キアヌ・リーブス主演「ハートブルー」のリメイク作品だ。

邦題が醸し出すチープ感と潜入捜査要素もあってC級アクション物だと想定していたが、描かれていたのは自然の美しさと怖さ それを通して描かれる人の心の在り方だった。

x-mission感想レビュー

http://showbiz.liputan6.com/read/2380951/review-point-break-tontonan-bagi-generasi-fast-and-furious

エクストリームスポーツのアスリートとして名を馳せていたユタ(ルーク・ブレイシー)は、ある事件をキッカケにその道を引退。
現在はFBI捜査官になるべくトライアル中だ。

そんな中、エクストリームスポーツスキルを駆使した犯罪グループの事件が多発。
過去の経歴から 事件の捜査に参加することになる。

今作最大の売りであるノーCGアクションシーンは それだけで絶大な説得力を作品にもたらしている。

求心力のあるメジャーな役者が出演していないにも関わらず ここまで見入ってしまうのは、映し出される大自然とアクションシーンの力あってこそ。

ネイチャー映画に匹敵する程の自然の美しさ。
しかし、大自然の前で人が辿り着く道は「生」か「死」の二択のみ。

その極限の二択しかないため 常に緊張感が生まれ、「生」に辿り着くためのエクストリームスポーツアクションはスリリングでエキサイティング 心を鷲掴みにされ目が離せない。

潜入捜査というと 素性がバレる・バレないなどのヒヤヒヤさが付き物だが、今作の売りはそこではない。

法律上は間違いなく犯罪行為であるが、心に従って考えると それが正しい行動に感じられる。

ケースバイケースではあるが、現実世界においてもそんな風に考えられる事柄はないだろうか。

ユタが追うことになる犯罪グループは、法律上 悪であることに間違いない。
しかし、その心の在り方に関してユタは理解が出来てしまう。

潜入当初はグループのメンバーに疑いをかけられていたが、生死を懸けた自然との対話を共にやってのけた後には笑顔が生まれていた。

共に同じ目的を達成したということもあるが、根っこの部分が近しい者同士であったからこそのシーンではないだろうか。

そんな心の交流を深めてしまった相手を捕まえなけれらならないという葛藤。

要するに潜入捜査云々自体の魅力というより、人と人との葛藤をしっかりと描いている作品だからこそ面白いということだ。

練りに練られた設定や複雑な人間模様などももちろん面白いモノに成り得るが、今作程シンプルでありつつも成立している作品もめずらしい。

大自然の偉大さ
人間の運動能力の極限
生きていく上での心の在り方

シンプルではあるが その矛先がどれも洗練されていたのと、圧倒的説得力を持った映像の数々があったからこその良作B級映画でした。

5.2
総合評価:B

X-ミッション

原題  POINT BREAK
製作年 2015年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 114分

青春
6
2
エロ
4
サスペンス
8
ファンタジー
6

About the author

映画アドバイザー 元俳優 ライター 映画イベントMC。Instagramを中心に最新映画から懐かしの映画まで幅広く紹介。「ファイトクラブ」 「GO」「男はつらいよ」がバイブル。好きな監督はウディ・アレン。お仕事のご依頼はa.safety.pin.storm@gmail.comまでお願い致します。

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Comments

  • @takeru0720 2016年2月21日 at 11:43 AM

    人間の運動能力の極限と「心の在り方」を大自然に投影した良作『X−ミッション』レビュー | oriver.cinema https://t.co/rhSWiKFw32

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