実在した黒人侍「弥助」ハリウッド映画化が進行中 ─ 『カラーパープル』監督が就任

戦国時代、アフリカから日本に渡来した“黒人侍”の弥助(ヤスケ)を描いた新作映画『Black Samurai(仮題)』が、ワーナー・ブラザースによって製作されることがわかった。米Varietyが報じている。
報道によると、監督・脚本は『カラーパープル』(2023)のブリッツ・バザウーレ。ビヨンセのビジュアル・アルバム『ブラック・イズ・キング』(2020)に監督のひとりとして参加し、スティーブン・スピルバーグ監督『カラー・パープル』(1985)のリメイクにも独自のビジュアル感覚で挑んだ新鋭が、弥助の物語にも同様のアプローチで臨むという。
弥助は、16世紀の日本に奴隷として連れられたアフリカ人。物珍しがった織田信長に気に入られ、「弥助」の名と武士の身分を与えられ、黒人初の侍として腰刀の携帯も許されていた。小説や漫画、ドラマなどで度々描かれており、『アフロサムライ』(1998)の主人公にも影響を与えている。
プロットや出演者は未定だが、作風はいわゆる伝記映画ではなく、『300 〈スリーハンドレッド〉』(2006)などの流れを汲むものになるという。
バザウーレの脚本をめぐっては、ワーナーのほかにも3つのスタジオと配信企業が権利を争っていたとのこと。ワーナー・ブラザースの映画部門を指揮するマイケル・デ・ルカは、同社就任以前の2019年に、『ブラックパンサー』(2018)の故チャドウィック・ボーズマン主演で弥助の映画化をプロデュースしていた人物。当時の企画との関連性は不明ながら、5年越しで念願が叶うことになる。
Source: Variety