週1で間に合う『007』映画24作完走スケジュール ─ ダニエル・クレイグ卒業作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』に備えよ

コロナ禍の影響で計4回の公開延期を余儀なくされているダニエル・クレイグ版『007』シリーズ最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。繰り下げが発表されるたびに、希望をくじかれ、心もとない気持ちも増し、公開までが永遠のように感じられてくる。本記事執筆時点で、米公開日は2021年10月8日。世界各国でも同月での公開が見込まれている。
封切りまでおよそ7ヶ月。この期間をどうにかプラスに考えられないか…。そんな時、こう思った方もいるのではなかろうか。「せっかくだから『007』の映画シリーズ全部観返しちゃおうかな」と。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の前作『007 スペクター』(2015)まで、『007』の映画シリーズは全24作。半世紀以上も続く長寿シリーズとだけあり、全部観返そうと考えただけで逡巡してしまう人もいるだろう。しかし、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公開日、2021年10月を1つの終点と考えた時に、今から観始めれば、週に1作の鑑賞ペースで24作全てを走破することが出来るのだ。
具体的に数字で示してみよう。2021年3月第1週から起算すると、米公開日の10月9日までは32週ある。仮に3月第1週から1作目の鑑賞を始めたとして、8月第2週にはシリーズ24作を制覇できる計算だ。こう考えると、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』公開までの期間を永遠のように感じている時間は無く、クレイグ版ボンドを見届けるための一大ミッションとして過ごせるとは思わないだろうか。
「シリーズ全作観なくても、クレイグ版の前4作だけで十分じゃない?」。こう思う人も当然いるだろう。しかし、もし公開までの時間を持て余していると少しでも感じているのであれば、ぜひとも全シリーズを踏破してほしい。というのも歴代の『007』シリーズには、その時代時代にあわせたストーリーテリング、キャラクター設定が意識的に反映されており、これを頭に入れているか入れていないかでは、理解の深さが変わってくるのである。
本シリーズにはボンドに限らず、新たに創造し直されているキャラクターが何人もいる。ボンドの友人でもあるCIA捜査官フェリックス・ライターや、ボンドの親的存在であるM。クレイグ版ではクリストフ・ヴァルツが演じているエルンスト・スタヴロ・ブロフェルドだってその1人だ。シリーズの変遷を辿っていくことで、クレイグ版『007』シリーズの個性なるものを感じ取ることができるわけであるし、さらに言えば2020年代に『ノー・タイム・トゥ・ダイ』が作られた必然性までも理解できるようになるかもしれない。
ちなみに、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』で新たにボンドの前に立ちはだかるサフィン(ラミ・マレック)に関して、その正体がショーン・コネリー版第1作『007 ドクター・ノオ』に登場するヴィラン、ドクター・ノオ(Dr.No)なのではという噂が囁かれている。これは、サフィンが被る能面の「のう」とドクター・ノオの名前の韻の一致が暗示的であるという一部のファンによる指摘や、同説の真相を聞かれたマレック本人が判然としない返答を見せたことなどから大きく話題となっているのだが…。このドクター・ノオが登場するのは、先の通り『007』シリーズ第1作。全作を総復習する1発目としてこれ以上ふさわしい作品はないぞ。
『007』全作走破スケジュール
最後に、3月第1週から起算したシリーズ24作の鑑賞スケジュールを公開順に並べてみた。1つの指標として参照して頂けると幸いだ。
- 3月1日〜『007 ドクター・ノオ』
- 3月8日〜『007 ロシアより愛をこめて』
- 3月15日〜『007 ゴールドフィンガー』
- 3月22日〜『007 サンダーボール作戦』
- 3月29日〜『007は二度死ぬ』
- 4月5日〜『女王陛下の007』
- 4月12日〜『007 ダイヤモンドは永遠に』
- 4月19日〜『007 死ぬのは奴らだ』
- 4月26日〜『007 黄金銃を持つ男』
- 5月3日〜『007 私を愛したスパイ』
- 5月10日〜『007 ムーンレイカー』
- 5月17日〜『007 ユア・アイズ・オンリー』
- 5月24日〜『007 オクトパシー』
- 5月31日〜『007 美しき獲物たち』
- 6月7日〜『007 リビング・デイライツ』
- 6月14日〜『007 消されたライセンス』
- 6月21日〜『007 ゴールデンアイ』
- 6月28日〜『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』
- 7月5日〜『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』
- 7月12日〜『007 ダイ・アナザー・デイ』
- 7月19日〜『007 カジノ・ロワイヤル』
- 7月26日〜『007 慰めの報酬』
- 8月2日〜『007 スカイフォール』
- 8月9日〜『007 スペクター』
▼『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』 の記事
『007』シリーズ製作陣とAmazonが対立か、準備全く進まず ─ 「脚本はない、ストーリーもない、新しいボンドもいない」 大丈夫かな…… ダニエル・クレイグ私物の直筆サイン入り、ボンド仕様の特別限定バイクがオークション販売 スタントダブルと走る権利も 『007』60周年リバイバル上映、新規編集パンフレット発売決定 ─ 企画第2弾、『スカイフォール』『ノー・タイム・トゥ・ダイ』上映開始へ ボンドファン必見 ダニエル・クレイグ版『007』一番人気は『スカイフォール』に決定 ─ 読者が選ぶベスト作品はコレだ クレイグ・ボンドの功績を讃えよう 『007』60周年リバイバル上映、豪華ラインナップが発表 ─ 『ロシアより愛をこめて』『ゴールデンアイ』『スカイフォール』など10作 BOND IS BACK!
Source: Esquire