2003年版『デアデビル』監督「詰め込みすぎた」と反省 ─ ベン・アフレックやジョン・ファヴローの大出世も喜ぶ

マーベル映画は今でこそ世界最大の怪物シリーズとなったが、MCU登場以前にももっと様々な企画があった。2003年の『デアデビル』は、マーベル映画の中でも数少ない不振作とされる映画だ。
後にDC映画でバットマン役を演じることとなるベン・アフレックが、バットマンとも似た真紅のマスクを被って闇夜のスーパーヒーローを演じたこの作品。主人公マット・マードックが視力を失ってヒーローに目覚めるくだりから始まり、エレクトラとの出会いと恋も描いて、さらにヴィランはブルズアイとキングピンの二本立てときた。
「振り返ってみると、あれこれ全部取り入れようとしたのが失敗でしたね!」監督のマーク・スティーヴン・ジョンソンは、公開20周年を記念した米Yahoo!のインタビューで、あっけらかんと振り返る。
「デアデビルのオリジンもやりたかったし、エレクトラ・サーガもやりたかったし、ブルズアイとフォギーも登場させたかった。全部を取り入れたかったんだけど、映画でやれることには限度がある。
しかも30分カットするようにも言われて、もっとラブストーリーを入れろと言われて、なんだか急かされているような、これは違うぞという感じになり始めてしまった。大好きだからこそ、全部伝えたいんだって気持ちは面白いですけどね。」
2003年版『デアデビル』にはベン・アフレックのほかにも、ブルズアイ役にコリン・ファレル、相棒フォギー役にジョン・ファヴローと、後のアメコミ映画で活躍するキャストも出演。恒例のスタン・リーによるカメオ出演も行われている。
2005年にはスピンオフ映画『エレクトラ』が公開され、シネマティック・ユニバースの走りのような試みも行っていた(残念ながら、映画の出来の評判はよろしくなかった)。ジョンソン監督はこの度のインタビューで、もしも続編が実現していれば「カレン・ペイジとマットのロマンスをもっと描きたかった」と話している。
ベン・アフレックがバットマン役になったことや、ファヴローがこの映画で初のマーベル作品出演となった後に大出世したことも喜んだ。「この映画をきっかけに、みんながどう躍進したのかを見るのは嬉しい。この映画の製作は楽しかったし、マーベルの歴史の中でも不思議な足跡を残しているのが面白いですよね」と爽やかだ。
『デアデビル』は、今観ると現代アメコミヒーロー映画黎明期の様々な試みが確認できる、とても興味深い作品だ。その詳しい解説は以下の記事にて。
Source:Yahoo!