2025年、米映画ランキングからアメコミ作品が消える?『スーパーマン』トップ10入り死守なるか

2000年代後半からハリウッドを席巻してきたスーパーヒーロー映画に、今年ひとつの変化が起きている。全世界興行収入の年間ランキングトップ10に、スーパーヒーローがひとつもランクインしない可能性が出ているのだ。
今年、もっともヒットしたスーパーヒーロー映画はDC『スーパーマン』の6億1,567万ドル(米国興収3億5,417万ドル)。現時点ではランキングの第7位であり、マーベル映画『ファンタスティック4/ファースト・ステップ』は第10位、『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』は第12位、『サンダーボルツ*』が第13位とつづいている。
今まさに興行収入を伸ばしているのが、第8位にランクインしている日本発のアニメ映画『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 』第一章 猗窩座再来』で、世界興収6億540万ドル。まもなく『スーパーマン』との順位は逆転する見込みだ。
このまま『スーパーマン』がトップ10の座にとどまりつづける可能性もあるが、今後のホリデーシーズンには話題作が控えている。なかでも大ヒット間違いなしとみられているのが、『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』と『ズートピア2』、そして『ウィキッド 永遠の約束』という強豪フランチャイズの新作・続編だ。これらの作品が世界興収6億ドルを下回らなければ、『スーパーマン』はトップ10圏外へ押し出される。
前作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)は世界興収23億2,025万ドルというメガヒット作であり、『ズートピア』(2016)も10億2,552万ドル、そして『ウィキッド ふたりの魔女』(2024)も7億5,643万ドルを記録しているため、それぞれの続編が『スーパーマン』を超える可能性はきわめて高い。
コロナ禍以降、スーパーヒーロー映画は興行の岐路に立たされ、マーベル・スタジオは製作本数を減らしてクオリティを高めることに再び集中してきた。もっとも、来年(2026年)にはマーベルが『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』や『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』を、DCが『スーパーガール(原題)』などを公開予定。再び存在感を示すことになりそうだ。
なお、世界興収の年間ランキングでNo.1に輝いたのは中国製アニメーション映画『ナタ 魔童の大暴れ』で、世界興収19億233万ドル(そのうち米国興収はわずか1.2%の2,332万ドル)。そのほか、実写版『リロ&スティッチ』や『マインクラフト/ザ・ムービー』『ジュラシック・ワールド/復活の大地』、実写版『ヒックとドラゴン』などがランクインしている。
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Source: Box Office Mojo