新作『28年後…』が控えるのに、なぜ『28日後…』はストリーミング配信されていないのか?

『28日後…』シリーズの最新作『28年後…』が2025年に日本公開となることが発表され、予告編映像も公開された。ダニー・ボイル監督とアレックス・ガーランド脚本による2002年の第1作タッグが復活ということで、久々に1作目を再鑑賞したい方や、実はまだ未鑑賞なので新作を前に観ておきたいという方も多いだろう。
ところが現在、『28日後…』はどの配信サービスにも登場していない。確認できる限り、国内で見られる配信系サービスはPrime Videoにて吹替版のみが販売(HD版1,500円、SD版1,000円)されているのが唯一。あとは街から姿を消したレンタルストアから探すか、もしくはBlu-rayやDVDを購入するほか手段がなくなっている。
2007年公開の続編の『28週後…』はディズニープラスで配信されているが、こちらは監督や脚本、キャストを一新した内容。やはり原点作がすぐに観られないというのは歯がゆい。
『28日後…』は、いわゆるゾンビものの概念を変えたカルト的人気作。瞬く間に人を凶暴化させるウイルスの感染拡大によって崩壊したロンドンで目を覚ました主人公ジム(キリアン・マーフィー)のサバイバルを描いたスリラー映画だ。
ストリーミング配信が主流となった現代、そしてこのタイミングで、なぜ『28日後…』は配信されていないのか?実はこの問題は日本だけではなく海外でも同様で、話題になっている。本作の配給はフォックス・サーチライト(当時)で、ディズニーはすでに本作の権利を有していないようだ。2025年の最新作『28年後…』からはソニー・ピクチャーズが権利を獲得したが、彼らはこの第1作の配信契約を結んでいなかったようである。
さらにディズニーは、アメリカとカナダではDVDやBlu-rayの販売事業をソニーグループに譲渡し、ディスク販売事業から事実上撤退している。北米では絶版となっているようで、米ScreenRantは「現時点では中古品を買うのが唯一の方法」と伝えているほどだ。
米Rolling Stoneも同様に『28日後…』が視聴困難となった実情を伝えているが、近く状況が変わるかもしれない。米ソニー・ピククチャーズの公式サイト内に作品の専用ページが立ち上がり、デジタル配信が開始された際に通知を受け取るためのフォームが開設されているのだ。
こうした状況が日本市場にどのように影響するかは不明。現時点では国内通販サイトにて廉価版Blu-rayが販売されている。何を隠そう、筆者もこれを購入して鑑賞した1人である。
『28年後…』の米公開日は2025年6月20日予定。その頃までに配信で気軽に観られるようになっていると良いのだが、それまでは(品薄となる前に)ディスクの購入を検討してみてもいいかもしれない。なお、本記事は2024年12月時点のものであるので、以後については最新状況を確認してほしい。
追記:反響を受けて米国では、2024年12月18日より『28日後…』のデジタル配信が行われることになったようだ。米Deadlineが伝えた。
▼ 『28年後…』の記事
『28年後…』本予告が世界一斉解禁、進化する感染者たち ─ 主演アーロン・テイラー=ジョンソン、監督ダニー・ボイル 『シビル・ウォー』脚本家が描く 米映画ファンが選ぶ2025年夏の期待映画、1位は『ジュラシック・ワールド/復活の大地』 ─ トップ10は超強力ラインナップ どれも必見です 「『THE LAST OF US』は『28日後…』より良くできてる」と『28日後…』脚本家アレックス・ガーランド ─ 「別次元だし私も影響を受けた」 それぞれ新作を控えての対談 『28年後…』6月20日日米同時公開決定 ─ ダニー・ボイル監督最新作、究極サバイバル・スリラー 変わり果てた、感染者 『28年後…』ゾンビが本気で追いかけてくるので出演者もマジで逃げた 逃走中
Source:ScreenRant,Rolling Stone,Deadline