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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ビリー・アイリッシュ、映画公開前にグラミー賞候補入り ─ ザ・ウィークエンドの完全無視、スーパーボウルが影響か

ビリー・アイリッシュ No Time To Die

2021年1月31日(米国時間)に開催される、第63回グラミー賞のノミネーションが発表された。最多ノミネートはビヨンセの9部門で、これを追うのがテイラー・スウィフト、ロディ・リッチ、デュア・リパの6部門。アラバマ・シェイクスのブリタニー・ハワードが5部門に選出され、ビリー・アイリッシュやメーガン・ザ・スタリオン、ジャスティン・ビーバー、ダベイビーらが4部門の候補となっている。

いくつかのトピックが世界のメディアを騒がせている今回のグラミー賞だが、新型コロナウイルスの影響を如実に示したのが、ビリー・アイリッシュが『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に書き下ろした主題歌「No Time To Die」が「最優秀映画楽曲賞」の候補となったことだ。楽曲は第63回グラミー賞の適格期間である2020年2月にリリースされたため今年のノミネートとなったが、映画は当初の計画である2020年4月から2021年4月まで約1年の公開延期となっており、少なくとも一般の観客が誰も映画を観ていない段階での候補入りとなったのである。

もうひとつの驚きは、アルバム「アフター・アワーズ(After Hours)」が大ヒットしたザ・ウィークエンド(The Weeknd)がまったくノミネートされなかったことである。セールスはもちろんのこと、ファンや批評家の評価も高かったザ・ウィークエンドがなぜ候補入りしなかったのか、米Varietyは「説明がつかない」と記して疑問を呈している。

Varietyや米TMZは、関係者から入手した情報として、ノミネートがすべて見送られたのは、ザ・ウィークエンドが2021年のスーパーボウルでハーフタイムショーを務めるためだと伝えている。グラミー賞授賞式は1月31日、スーパーボウルは2月7日という、わずか1週間差でのパフォーマンスにグラミー側が難色を示したというのだ。TMZによると、グラミー側は「自分たちかスーパーボウルかどちらかを選んでほしい」とアーティスト側に迫ったとされる。最終的に両者は合意したが、蓋を開ければザ・ウィークエンドはまったくノミネートされていなかったとのこと。

ノミネーションの発表後、ザ・ウィークエンドは自身のTwitterにて「グラミーは腐っている。俺と俺のファン、業界の透明性に対して果たすべき責任がある」と投稿した。

第63回グラミー賞授賞式は2021年1月31日(米国時間)に開催予定。

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Sources: Variety(1, 2, 3), TMZ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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