「アメリカン・クライム・ストーリー」新シーズン、クリントン元大統領の不倫スキャンダル描く ─ 傑作ドラマ最新作、2020年9月米国放送

アメリカの実在事件をハイクオリティな脚本・演出で映像化するドラマシリーズ「アメリカン・クライム・ストーリー」(2016-)の第3シーズンが2020年9月27日より米国で放送される。米FX局が公式発表した。第3シーズンでは、1998年に起こったビル・クリントン元アメリカ大統領の不倫スキャンダルが題材となる。
各シーズンでひとつの事件を丹念に扱い、それぞれ独立した物語となっている「アメリカン・クライム・ストーリー」では、第1シーズン「O・J・シンプソン事件」(2016)で元フットボール選手のO・J・シンプソンが殺人容疑で逮捕された事件と裁判が、第2シーズン「ヴェルサーチ暗殺」(2018)でファッションブランド・ヴェルサーチ創業者の暗殺事件が描かれた。両シーズンとも非常に質が高く、批評家や視聴者の絶賛を受けている。
第3シーズンのタイトルは「Impeachment: American Crime Story(原題)」。“Impeachment”とは「弾劾」の意だ。クリントンの不倫相手モニカ・ルインスキー役は、『レディ・バード』(2016)のビーニー・フェルドスタイン。モニカの相談を受けるも、会話テープを公開してスキャンダルを告発した同僚リンダ・トリップ役は『オーシャンズ8』(2018)『ミスター・ガラス』(2019)のサラ・ポールソン。一連のスキャンダルが明るみに出る発端となった、クリントンのセクハラを告発したポーラ・ジョーンズ役は「マスターズ・オブ・セックス」(2013-2016)のアナリー・アシュフォードが演じる。
シリーズの原案となるのは、弁護士・作家のジェフリー・トゥービン氏が1999年に発表したノンフィクション作品。脚本・製作総指揮は劇作家のサラ・バージェスが担当する。同じく製作総指揮には「アメリカン・クライム・ストーリー」過去シーズンを手がけてきたライアン・マーフィー、スコット・アレクサンダー&ラリー・カラゼウスキー、そしてサラ・ポールソンも名を連ねた。なお、ジェフリー氏の著書が原案となるのは第1シーズン以来となる。
FXネットワークス&FXプロダクションズのジョン・ラングラフ会長によると、実在する事件を掘り下げ、視聴者に新たな文脈を提供してきた「アメリカン・クライム・ストーリー」の従来シーズンに続いて、新シーズンは「スキャンダルや政争に巻き込まれた女性たちの、これまで見過ごされてきた側面を描く」内容になるとのこと。シリーズならではの見ごたえある内容に期待したい。
なお、姉妹シリーズといっていい「アメリカン・ホラー・ストーリー」(2011-)と同様、「アメリカン・クライム・ストーリー」も同一の俳優を異なるストーリーに繰り返し起用するスタイルを踏襲。リンダ役のサラは第1シーズン、ポーラ役のアナリーは第2シーズンに続いての登板となる。なお、本シリーズには巨大ハリケーン・カトリーナを描く物語も構想されていたが、こちらは実現がいったん見送られたと伝えられている。
ドラマ「アメリカン・クライム・ストーリー」第3シーズン「Impeachment: American Crime Story(原題)」は2020年9月27日より米国で放送予定。撮影は2019年2月に開始される。
Source: Variety