『エイリアン』ドラマ版、エジソンVSウェスティングハウスVSテスラ的構図の物語に? ─「人類は生き残るに値する存在なのか」

SF映画の金字塔として不動の地位に立つ『エイリアン』(1979)。そのドラマ版企画が、「FARGO/ファーゴ」(2014-)「レギオン」(2017-2019)のノア・ホーリーおよび、FX製作のもとで少しずつではあるが着実に進行中のようだ。
既報によると本作は、シリーズのメインキャラクターのひとりであるリプリーの物語ではなく、地球を舞台に、「汚れ仕事をさせるために派遣する人間」と「派遣される側の人間」を通して、「不平等」を紐解いていく内容になると伝えられている。またテーマとなるのは、「原始的で寄生的な過去と、人工知能が当たり前となった未来の狭間に置かれている人類の話で、どちらも私たちを殺そうとしている。人類は未来に進むことも、過去に戻ることもできない」というものだ。
この度、Esquireのインタビューにてノア・ホーリーがドラマ版企画の進捗を明かしており、「上手くいっています。規模を考えるとゆっくりと進んでいますけど」とのこと。2023年の米国放送を目指して着実に前進しているようで、その中身についてホーリーは、『エイリアン』シリーズの物語を紐解きながら以下のように説明している。
「『エイリアン』はただのモンスター映画ではありません。原始時代の過去と人工知能の未来の狭間で、私たちがどのように閉じ込められていて、その両方が私たちを殺そうとしているという魅力的な物語が描かれているのです。(ドラマ版の)舞台となるのは未来の地球。現時点では、エジソンVSウェスティングハウスVSテスラと表現しておきます。誰かが電気を独占してしまうみたいな。ただ、それが誰になるのかわからないのです。」
「映画では、ウェイランド・ユタニ社が人工知能の開発を進めています。しかし、サイボーグやトランスヒューマンの進化など、別の方法で不老不死を実現しようとしている企業が存在したらどうでしょうか。どちらの技術が勝つのでしょうか」とホーリーはつづけている。“人類は生き残るに値する存在なのか”というのが大きな着目点となるようで、まさにホーリーが過去に述べていたように、「不平等」を題材とした現代社会にも通じる物語となりそうだ。
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Source:Esquire