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全米最大の映画館チェーン、最長12週間の休業へ ─ 相次ぐ決定、計3,600館以上が閉鎖

AMC Theatre
Photo: Andreas Praefcke https://en.wikipedia.org/wiki/File:AMC_Empire_25_NYC.jpg

アメリカにおける新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて、全米最大の映画館チェーン・AMCが最長12週間の休業に入ることがわかった。そのほか、国内の大手映画館チェーンが休業を相次いで発表している。米Deadlineが報じた。

AMCは国と各州、各地方の指令に基づいて、2020年3月17日(米国時間)から全米630館を最低6週間、最長12週間にわたって休業する。再オープンの時期は流動的とされており、予定よりも早期の再開も考えられれば、状況によっては長引く可能性もありそうだ。AMCの会長兼CEOであるアダム・アーロン氏によると、今回の決定は米疾病管理予防センター(CDC)の新方針に従うもの。今後は状況を注視し、CDCや保健機関の指導に沿う形で営業を再開する意向だという。

アメリカではAMCに先がけて、国内第2位の映画館チェーンであるRegal Cinemasが全米542館の休業を発表していた。こちらも3月17日から休業となり、再開時期については追って通知するとしている。そのほか、同じく米国のチェーンであるAlamo Drafthouse、カナダの大手チェーンであるCineplex OdeonとLandmark Cinemasも休業を決定(後者は4月2日までとの発表)。すでに米国・カナダを合わせて3,000館以上が休業に入ることが判明していたため、AMCを加えれば3,600館以上が休業することとなる。

もしもAMCの営業再開が12週間後となる場合、全米最大の映画館チェーンが再オープンするのは6月中旬となる見込み。それまでにはディズニー/マーベル・スタジオ作品『ブラック・ウィドウ』の米国公開なども予定されているため、こうした映画館の相次ぐ休業を受けて、大手スタジオ各社の対応も気になるところだ。

なお米ユニバーサル・ピクチャーズは、2020年2月21日公開『Emma(原題)』、28日公開『透明人間』、3月13日公開『The Hunt(原題)』、4月10日公開予定『トロールズ ミュージック★パワー』(いずれも米公開日)をデジタル配信することを決定。また、ワーナー・ブラザースは『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』の米国配信予定を繰り上げ、3月24日にデジタルリリースする。今後、同様の動きがハリウッド全体に広がっていく可能性もある。

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Sources: Deadline(1, 2, 3), Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。