【ネタバレ】『猿の惑星/キングダム』エンディング解説 ─ 1968年版につながる?監督が考えるシリーズの今後

この記事には、『猿の惑星/キングダム』のネタバレが含まれています。

『猿の惑星/キングダム』エンディング解説
『猿の惑星/キングダム』では、ワシを扱うことのできるイーグル族の村落が、数世代も前に存在した伝説の猿・シーザーの遺志を継ぐというプロキシマス・シーザー率いる帝国軍によって破壊されてしまう。かろうじて生き延びたイーグル族の若き猿ノアは、奪われた家族や仲間を村へ連れて帰るという亡き父との約束を果たすべく、孤独な旅に出る。
帝国軍の狙いは、たった一つ。ノアたちが“エコー”と呼んでいた人間だった。そのなかでも、プロキシマス・シーザーが求めていたのは、ノアのことを尾けていた女性・メイ/ノヴァ(フレイヤ・アーラン)。メイは、プロキシマスが猿の帝国を築くのに重要なモノを手にいれる方法を知っていたのだ。

プロキシマス・シーザーの野望に違和感を抱いたノアは、メイに協力することを決意。家族同然の猿・スーナとアナヤの協力を仰ぎ、要塞の裏口までの崖を登る。メイは、自身の目的に必要なハードドライブを手にし、プロキシマスが長い時間をかけてこじ開けようとしていた要塞の正面扉を内側から開く。すると、そこにはプロキシマスの姿。窮地のノアは好意を寄せているスーナを人質に取られ、「お前は猿と人間のどちらを取るんだ?」と迫られる。
ここで、銃声が鳴り響く。スーナを捕らえていた猿に向かって銃を撃ったのは、小銃を隠し持っていたメイだった。メイは、間を置かずして事前に準備していた爆弾を起爆。海水が帝国へ一気に流れ込み、猿たちは一斉に流されてしまう。

敵猿との戦いに勝利し、なんとか高所までたどり着いたノアだったが、最大の宿敵プロキシマスが立ちはだかる。体力も残り少ないノアはプロキシマスから容赦ない殴打を受け、意識朦朧。しかし、ゆっくりと立ち上がり、旅を始める前は歌うことを拒んでいたワシを呼び寄せるための歌を口ずさむ。すると辺りを飛んでいたワシの群れがプロキシマスめがけて次々と突っ込み、崖から突き落とした。暴君の野望を打ち砕いたノアは仲間たちを故郷へ連れて帰り、オランウータンのラカから教わった教訓、「猿、一緒、強い(Apes Together Strong)」を胸に、故郷の再建を始めるのだった。

同じく望みを叶えたメイは、要塞から取り出したハードドライブを軍事基地のような隔離施設で生活していた人間たちに手渡す。どうやらそれは、別の遠く離れた場所で暮らす人間たちと交信するために必要だったようだ。
劇中ラスト、ノアはお別れを言いにきたメイに「猿と人間は本当に共存できるのか?」と聞く。これに「分からない」とメイ。ノアはメイが銃を忍ばせていることに気づいていない様子で、ラカから貰った首飾りを渡す。物語は、物思いに耽った様子のノアとメイが静かに空を見上げるところで幕を閉じた。
この記事には、『猿の惑星/キングダム』のネタバレが含まれています。