ジェームズ・キャメロン、『アバター』続編シリーズでの監督交代を示唆 ─ 「安心できる監督にバトンを渡したい」

『アバター』(2009)を手掛けたジェームズ・キャメロンが、全4部作で計画されている続編シリーズの途中で監督を交代する可能性を語っている。『アバター』といえば海洋生物学への造詣も深いキャメロンの意欲作として知られているが、仮にも交代ということになったら、シリーズはどうなってしまうのか。
前作から約13年ぶりに蘇る『アバター』シリーズ。続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、2022年12月に公開を控えており、その後の3作も2028年まで隔年で公開日が設定されている。監督はキャメロンが全て担うものと思われていたが、英Empireではキャメロン自らによって別の道も示唆されている。
「『アバター』の映画はそれ自体が、全精力を注がなければいけないようなものです。私には、他にもやることがあります。同じようにワクワクしながら開発しているものが。3作目か4作目の後になるのかは分かりませんが、最終的には自分が継いでもらえると安心できるような監督にバトンを渡したいと思うのでしょう。そうすれば、僕は同じように関心を寄せているものに進むことができる。はたまた、できないかもしれません。どうでしょう。」
キャメロン監督は、そもそも現時点ではシリーズが予定どおり公開される保証は無いとも話している。監督が「市場原理次第ですね」と語るように、『アバター』が公開されてから現在までで、映画市場の仕組みや勢力図は様変わりした。興収の観点から考えると、近年ではとりわけマーベル作品をはじめとするスーパーヒーロージャンルが業界を席巻している傾向だ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)は、『アバター』が10年間譲らなかった世界累計興収トップの座を掴んだ(※)。監督自身、2021年12月には「大きな問題は、ちゃんと稼げるかどうかですね」と『アバター』続編への不安を吐露しながら、「全て一か八かなんです」とシリーズが途中で頓挫するリスクも考慮に入れていた。
(※)『エンドゲーム』後に実施された『アバター』の再上映により、世界累計興収で2位だった『アバター』は再逆転した。
それでもキャメロン監督は、予定通りの完結を望んでいる。「4作目が決め手です」と監督。「マザーファッカーなんです。僕が作れたらなとは思います。4作目と5作目は一つの大きな物語なので、公開されることを本当に願っています」。なお、キャメロン監督がメガホンを取った3作目は、すでに編集が終わっているため、公開されることは間違いないという。
ちなみに、「他にもやることがある」と語ったキャメロン監督は2012年、作家テイラー・スティーブンスの小説『The Informationist』の映像化権を獲得し、監督を務めると発表されていた。その後、続報は届いていない。
映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』は、2022年12月16日(金) 全国劇場公開。
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